プロルート丸光、会社更生手続を開始しスポンサーを募集 負債は約27億円
総合衣料卸売事業などを手がける「プロルート丸光」(大阪市)は2023年12月5日、大阪地方裁判所に会社更生手続開始の申立てをしたと公式サイトで明らかにしました。東京商工リサーチによると、負債総額は債権者990人に対して約27億300万円。スポンサーを探しており、経営再建をめざします。
総合衣料卸売事業などを手がける「プロルート丸光」(大阪市)は2023年12月5日、大阪地方裁判所に会社更生手続開始の申立てをしたと公式サイトで明らかにしました。東京商工リサーチによると、負債総額は債権者990人に対して約27億300万円。スポンサーを探しており、経営再建をめざします。
プロルート丸光の公式サイトによると、1900年に創業。婦人衣料などに強みを持つ総合衣料品前売現金問屋として成長してきましたが、消費者ニーズの多様化など事業環境が大きく変化するなかで、新型コロナにより業績はさらに悪化していました。
さらに、雇用調整助成金の不正受給や元会長らによる粉飾決算の問題も明らかになるなか、上場を維持することが困難となりました。
そこで、2023年12月5日、大阪地方裁判所に会社更生手続開始の申立てを行い、同日付で裁判所から保全管理命令が出されました。
裁判所からの保全管理命令と調査命令が出されたため、保全管理人に会社の財産管理処分権が移転し、保全管理人を中心として事業を継続しつつ、裁判所に選任された調査委員により、更生手続開始原因・財産状況などの調査が始まりました。
東京商工リサーチによると、負債総額は債権者990人に対して約27億300万円。東京証券取引所より5日付で整理銘柄に指定され、2024年1月6日に上場廃止となる見込みです。店舗は営業を継続すると公表しています。
保全管理人に選任された弁護士によると、早期の事業再建に向けてスポンサーの募集を始めており「事業価値の劣化を最小限にするためには早期のスポンサー選定が必要であると考えております」とコメントしています。
最高裁の公式サイトによると、会社更生手続は、窮境にある株式会社について、更生計画の策定とその遂行に関する手続を定めることで、債権者、株主その他の利害関係人の利害を適切に調整し、当該株式会社の事業の維持更生を図る手続きのことを指します(会社更生の対象となる法人は株式会社のみで、合同会社などは対象外です)。
一般的に、会社更生手続は、①申立て、②保全措置、③開始決定、④債権の届出・調査・確定、⑤財産評定、⑥更生計画案の提出・決議・認可、⑦更生計画の遂行、⑧終結という流れで進行します。
おすすめのニュース、取材余話、イベントの優先案内など「ツギノジダイ」を一層お楽しみいただける情報を定期的に配信しています。メルマガを購読したい方は、会員登録をお願いいたします。
朝日インタラクティブが運営する「ツギノジダイ」は、中小企業の経営者や後継者、後を継ごうか迷っている人たちに寄り添うメディアです。さまざまな事業承継の選択肢や必要な基礎知識を紹介します。
さらに会社を継いだ経営者のインタビューや売り上げアップ、経営改革に役立つ事例など、次の時代を勝ち抜くヒントをお届けします。企業が今ある理由は、顧客に選ばれて続けてきたからです。刻々と変化する経営環境に柔軟に対応し、それぞれの強みを生かせば、さらに成長できます。
ツギノジダイは後継者不足という社会課題の解決に向けて、みなさまと一緒に考えていきます。