目次

  1. 送料無料とは 送料込みとの違い
  2. 消費者庁が要請する自主的見直し
    1. 送料負担の仕組みを表示
    2. 「送料無料」の表示を続ける場合の説明方法

 消費者庁によると、送料無料とは、消費者が送料という費目を別途支払うことなく、商品を購入できることを表していると説明しています。

 「送料込み」表示も別途、送料を負担することなく商品を購入できるのですが、商品価格に送料がすでに含まれていることを指します。

 消費者庁によると、「送料無料」表示をみると、消費者は次のような認識を抱くのではないかと指摘しています。

  • 「送料無料」表示をみると、どのくらいのコストを誰が負担しているのかまでは、(消費者は)考える必要がない
  • 商品価格に送料が含まれている場合と、送料別の場合で、消費者の選択が異なる場合がある
  • 安価な商品であっても単品で購入し、何回配達してもらっても気にならない

 物流の2024年問題に関連して、消費者庁は消費者向けの送料に適正に運賃・料金を転嫁・反映できるよう、意見交換会を実施し、検討を重ねてきました。そのなかで消費者庁は、新たな規制はせずに、通販事業者に対し「送料無料」の表示を自主的に見直すよう要請しました。

 消費者庁は、「送料として商品価格以外の追加負担を求めない」旨を表示する場合には、その表示者は表示についての説明責任があるとの考えを明らかにしています。

 そのうえで、送料負担の仕組みを表示することと、「送料無料」表示をする場合は表示者の責任として「無料」と表示する理由、仕組みなどをわかりやすく説明することを求めました。

 そのうえで、消費者庁は、事業者の自主的な取り組み状況を注視していくとしています。

 送料無料と表示せずに「送料当社負担」や、価格に「○○円(送料込み)」という表記に変えるよう求めています。

 送料無料の表示を続ける場合は、送料を誰が負担しているかや、商品をお勧めするための販売促進の手法であること、配送業者に対して契約にもとづき、適正な運賃を支払っていることなどを分かりやすく説明するよう求めました。