目次

  1. 独自技術も保有 地盤改良工事に強い建設会社
  2. 営業を任せていた親族が独立 業績不振に
  3. 「小さい子がサッカーをやっているような状態」
  4. 全業務を理解し根本の課題を俯瞰的に捉える
  5. 成功している他社の事例を参考に
  6. スモールスタートで成果を出し広げていく
  7. デジタルマーケティングで新たな顧客を獲得
  8. 成果を賞与に還元 社員のマインド変化へ

 セリタ建設は芹田さんの父親であり土木工事の技術者であった芹田正登志さんが、1969年に創業しました。地場の土壌が軟弱地盤であることに着目し、特許も取得している掘削装置ならびに工法「マッドミキサー」を独自開発。

軟弱地盤の強度を高める独自開発の「マッドミキサー」

 地盤を掘削すると同時に地中で土壌を撹拌、さらにはセメント系の固化材を導入することで地盤の強度を高める地盤改良工事に特化した企業として、頭角を表していきます。

 事業は順調に拡大し売上高数億円、従業員30人ほどまでに成長します。一方で根っからの技術者だったという父は、経営に関してはほぼノータッチだったそうで、営業も親族の従業員に任せていました。

 ところがあるとき、その親族が半数以上の従業員とともに新会社を設立します。すると、会社の業績は一気に傾きます。そんなとき、父はいずれ家業を継ごうと首都圏のゼネコンで土木施工管理技士として経験を積んでいた芹田さんに声をかけます。

 芹田さんは30歳。土木施工管理技士1級の資格を取得したころでした。

 「前の会社では100人ほどのメンバーを束ねるプロジェクトを任されていましたので、30人程度の家業の工事内容はやや異なりますがまったく問題なくできるだろう。最初はそのように軽く考えていました」

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