コストコ日本法人に下請法違反の勧告 新規開店支援名目などで代金を減額
「クーポンサポート」「オープニングサポート」の名目で、下請事業者20社に対し一方的に下請代金約3350万円を減額していた行為などが下請法違反にあたるなどとして、公正取引委員会は2024年3月12日、日本で会員制スーパー「コストコ」を運営するコストコホールセールジャパンに対し、勧告したと発表しました。コストコホールセールジャパンは、2024年2月16日、下請事業者に対し減額や返品相当分を支払ったといいます。
「クーポンサポート」「オープニングサポート」の名目で、下請事業者20社に対し一方的に下請代金約3350万円を減額していた行為などが下請法違反にあたるなどとして、公正取引委員会は2024年3月12日、日本で会員制スーパー「コストコ」を運営するコストコホールセールジャパンに対し、勧告したと発表しました。コストコホールセールジャパンは、2024年2月16日、下請事業者に対し減額や返品相当分を支払ったといいます。
コストコホールセールは、優良ブランド商品を低価格で入手できるとして人気の会員制倉庫型店です。発祥は、1976年、カリフォルニア州サンディエゴにある飛行機の格納庫を改造して作られた「プライスクラブ」という名前の倉庫店です。
日本には、1999年に福岡県に初進出。国内のコストコ倉庫店は2023年8月24日時点で、33倉庫店あります。
公取委の公式サイトによると、コストコホールセールジャパンは、下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、2021年11月~2023年10月、商品販売時におけるプロモーション(値引き販売)のため、「クーポンサポート」名目で下請代金を減額していました。
また、2021年11月~2023年6月、新規開店のプロモーション(試食や値引き販売)のため「オープニングサポート」名目で下請代金を減額していました。減額分は、20社で総額3350万3828円に上るといいます。
さらに、下請事業者から商品を受領した後、品質検査を行っていないにもかかわらず、商品に瑕疵があるとして、2021年11月~2023年12月、商品を引き取らせていました。返品した商品の下請代金相当額は、11社で総額199万8476円に上るといいます。
公取委の勧告を受けて、パートナーシップ構築宣言の公式サイトは、宣言企業だったコストコホールセールジャパンの掲載を取りやめました。
コストコ日本法人は、公取委から勧告を受け、下請事業者に対し減額や返品相当分を支払ったことを明らかにしました。そのうえで、公式サイトに以下のコメントを掲載しました。
この度の勧告を真摯に受け止め、下請法の要件を完全に遵守するため、公正取引委員会の勧告に従い業務の改善に努めてまいります。
コストコホールセールジャパン公式サイト
おすすめのニュース、取材余話、イベントの優先案内など「ツギノジダイ」を一層お楽しみいただける情報を定期的に配信しています。メルマガを購読したい方は、会員登録をお願いいたします。
朝日インタラクティブが運営する「ツギノジダイ」は、中小企業の経営者や後継者、後を継ごうか迷っている人たちに寄り添うメディアです。さまざまな事業承継の選択肢や必要な基礎知識を紹介します。
さらに会社を継いだ経営者のインタビューや売り上げアップ、経営改革に役立つ事例など、次の時代を勝ち抜くヒントをお届けします。企業が今ある理由は、顧客に選ばれて続けてきたからです。刻々と変化する経営環境に柔軟に対応し、それぞれの強みを生かせば、さらに成長できます。
ツギノジダイは後継者不足という社会課題の解決に向けて、みなさまと一緒に考えていきます。