クロスコンプライアンスとは 農水省が2024年度から補助金の要件へ
クロスコンプライアンスとは、補助金などの受給に一定の要件の達成を求めることを指す用語です。農林水産省は2024年度からのすべての補助金の要件に、最低限の環境負荷低減の取組みを求める「クロスコンプライアンス」を試行的に取り入れます。本格的な実施は2027年度からの予定です。具体的に求められる取り組みについて紹介します。
クロスコンプライアンスとは、補助金などの受給に一定の要件の達成を求めることを指す用語です。農林水産省は2024年度からのすべての補助金の要件に、最低限の環境負荷低減の取組みを求める「クロスコンプライアンス」を試行的に取り入れます。本格的な実施は2027年度からの予定です。具体的に求められる取り組みについて紹介します。
農林水産省が導入する「クロスコンプライアンス」とは、農水省のすべての補助金の受給にあたり、チェックシート方式で「最低限行うべき環境負荷低減の取り組み」について、①取り組む内容を事業申請時にチェックシートで提出すること、②実際に取り組んだ内容を事業実施後に報告することを義務化するものです。
農業土木学会誌(PDF方式)によると「もともとアメリカでは、作物プログラムにおいて支援される補助金を農業者が受けるために満たすべき条件を示す用語として、1970年代から使用されて」いると紹介しています。
農水省が指定する「最低限行うべき環境負荷低減の取り組み」の例としては、次のようなものが挙げられます。
チェックシートの実施方法は次の通りです。
2024年度は、1.事業申請時のチェックシートの提出から始め、2025年度以降に2.事業報告時の提出、3.報告検査時の確認を試行的に実施します。その上で、詳細を固め、2027年度を目標に本格実施します。
チェックシートの項目は、みどりの食料システム法に基づく国の基本方針に示された、農林漁業に由来する環境負荷に総合的に配慮するための7つの取り組みが基本となっています。
チェックシートは以下の6業種に分けられています。
チェックシートと解説書は、農水省の公式サイトで入手できます。
環境負荷低減のクロスコンプライアンスチェックシート(⺠間事業者・⾃治体等向け)
環境負荷低減のクロスコンプライアンスチェックシート(⾷品関連事業者向け)
環境負荷低減のクロスコンプライアンスチェックシート(漁業経営体向け)
環境負荷低減のクロスコンプライアンスチェックシート(林業事業者向け)
環境負荷低減のクロスコンプライアンスチェックシート(畜産経営体向け)
環境負荷低減のクロスコンプライアンスチェックシート(農業経営体向け)
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