目次

  1. スタートアップ向け融資制度(新規開業資金)の概要
  2. スタートアップ支援資金
    1. スタートアップ支援資金を利用できる人
    2. 資金の用途
    3. 返済期間

 日本公庫の公式サイトによると、融資制度が拡充された一つが、日本公庫の小規模事業者向け「国民生活事業」です。これまでも女性、若者、シニア、廃業歴などがあり創業に再チャレンジする人、中小会計を適用する人などによる創業・スタートアップを「新規開業資金」として支援してきました。

 この制度が2024年4月1日から拡充されます。たとえば、新規開業資金を、無担保・無保証人で、新たに事業を始める人、または事業開始後税務申告を2期終えていない人が利用する場合の融資条件は以下のように変わります。

2023年度 2024年度
要件 創業時において、創業資金総額の1/10以上の自己資金があること等 なし
融資限度額 3000万円(うち運転資金1500万円) 7200万円(うち運転資金4800万円)
返済期間 設備資金:20年以内
運転資金:原則7年以内
設備資金:20年以内
運転資金:原則10年以内
据え置き期間 2年以内 5年以内

 ただし、融資には審査があり、限度額いっぱいまで融資を受けられるとは限りませんので、注意してください。

 このほか、中小企業向けの事業でも、2月16日から日本の経済成長及び社会課題の解決を先導することが見込まれるスタートアップの成長を支援する「スタートアップ支援資金」の融資限度額が14.4億円から20億円に引き上げられました。

 詳細は、日本公庫各支店の中小企業事業の窓口で確認してください。

 事業計画書を策定し、事業の成長を図ることと、次のいずれかに該当することが条件です。

  • 一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会の会員(賛助会員を除く)等又は独立行政法人中小企業基盤整備機構若しくは株式会社産業革新投資機構が出資する投資事業有限責任組合等から出資(転換社債、新株引受権付社債、新株予約権及び新株予約権付社債等の取得を含む)を受けている人
  • JーStartupプログラムまたはJーStartup地域版プログラムに選定された人

 必要とする設備資金及び長期運転資金。長期運転資金には、建物等の更新に伴い一時的に施設等を賃借するために必要な資金などを含みます。

設備資金:20年以内(うち据置期間10年以内)
運転資金:20年以内(うち据置期間10年以内)