食品原材料調達リスク軽減対策事業とは 2024年5月17日から公募開始
食品原材料調達リスク軽減対策事業とは、食品製造事業者等に対し、産地との連携強化や原材料調達先の多角化の取組を支援することで、原材料調達リスクに対応し、フードサプライチェーンの強化を図るための事業です。農林水産省は2024年5月17日から第二次公募が始めたことを公表しました。1件あたりの補助上限は5億円で、補助下限は100万円となっています。
食品原材料調達リスク軽減対策事業とは、食品製造事業者等に対し、産地との連携強化や原材料調達先の多角化の取組を支援することで、原材料調達リスクに対応し、フードサプライチェーンの強化を図るための事業です。農林水産省は2024年5月17日から第二次公募が始めたことを公表しました。1件あたりの補助上限は5億円で、補助下限は100万円となっています。
食品原材料調達リスク軽減対策事業の事務局の公式サイトによると、近年の国際的な食料需要の増加や為替変動など、輸入原材料の調達リスクが顕在化しています。
そこで、食品製造事業者等に対し、産地との連携強化や原材料調達先の多角化の取組を支援するための農水省の補助事業が、食品原材料調達リスク軽減対策事業です。
補助対象となる事業者の要件は、おもに2つあります。
まずは、価格が2割以上高騰している輸入食品原材料を使用していることです。使用している原材料が国産のみの場合は対象外となってしまいますが、国産と輸入原材料を両方使っている場合は対象となります。
さらに2022年2月以降の地政学リスク等により輸入に支障が生じたことがあることを証明できる食品の加工・製造事業者や飲食店などです。
さらに対象事業者となるためには、価格要件と使用要件を満たす必要があります。
価格要件とは、使用する輸入食品原材料の直近の調達価格が対象年度と比べて120%を超えていることを示す必要があるというものです。
ただし、以下の輸入食品原材料については、改めて申請者側で証明する必要はありません。
小麦
そば
大豆
なたね
パーム油
牛肉
豚肉
鶏肉
粉卵
加糖調製品
たら類
使用要件とは、輸入食品原材料が原料として使用されているものであることと、輸入食品原材料の使用実績が過去1年以上あることを満たす必要があるというものです。
食品原材料調達リスク軽減対策事業には、以下の2つ支援があります。
食品製造事業者等と産地の連携強化支援とは、食品製造事業者等が求める食品原材料の安定確保により食品産業のサプライチェーン全体での持続可能性を高めるための産地の支援です。以下の費用などが支援対象となります。
産地との連携のための種苗等購入費用
産地との連携のための機械・設備導入費用
産地との連携のための生産作業補助費用、栽培技術等指導費用
食品原材料調達先多角化支援とは、食品原材料調達先の多角化を通じた調達リスク軽減のため、食品原材料切替等に伴う機械・設備等の導入・更新、調査、新商品等の開発・製造・販売・PRの取組の支援です。
上記2つに共通する支援内容は以下の通りです。
食品表示変更に伴う包装資材の更新費用
新商品開発に伴う機器導入費用(設置費用等含む)
試作品製造時の原材料費用
試作品製造時の機械費用
新商品開発調査費用
新商品等の市販段階における原材料費用
新商品等の製造ラインの変更・増設、一部機器導入費用(設置費用を含む)
新商品等PR費用
第一次公募は2024年2月に終了しました。第一次公募は2024年5月17日(金)からで締め切りは、6月28日(金))17:00厳守です。
補助率は1/2以内で、補助金上限は1件あたり5億円(下限100万円)ですが、応募事業の内容、応募者の企業規模によって異なりますので、詳細は、事務局の公式サイトに掲載されている公募要領で確認してください。
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