大阪シーリング印刷が下請法違反 無償で2万4600回のデザインやり直し
ラベルのデザインを委託している36事業者に責任がないのに、2万4600回にわたって無償でデザインのやり直しをさせていたことが下請法違反にあたるとして、公正取引委員会は2024年6月19日、大阪シーリング印刷(大阪市)に対し、再発防止などを勧告したと発表しました。大阪シーリング印刷は5月20日、下請事業者に対し、総額984万円を支払ったといいます。
ラベルのデザインを委託している36事業者に責任がないのに、2万4600回にわたって無償でデザインのやり直しをさせていたことが下請法違反にあたるとして、公正取引委員会は2024年6月19日、大阪シーリング印刷(大阪市)に対し、再発防止などを勧告したと発表しました。大阪シーリング印刷は5月20日、下請事業者に対し、総額984万円を支払ったといいます。
大阪シーリング印刷の公式サイトによると、1927 (昭和2) 年。シール業界のリーディングカンパニーで、とくに、食品分野のラベル印刷会社のシェアは34%に上ると説明しています。
大阪シーリング印刷は、下請け事業者に対し、食品製造業者等から製造を請け負う食品容器に貼付するラベル、パッケージなどのデザインの作成を委託しています。
公取委の公式サイトによると、下請事業者が作成したデザインについて、給付の受領後に実施する受入検査で問題がないとしたにもかかわらず、その後に、自社の顧客である食品製造業者等からやり直しの依頼があったことを理由として、2022年4月~2023年10月、36の下請事業者に対し、無償で2万4600回のデザインのやり直しをさせていたといいます。
この行為が、下請法の禁止する不当な給付内容の変更及び不当なやり直しの規定に該当すると認定し、再発防止などを勧告しました。
大阪シーリング印刷は、2024年5月20日、下請事業者に対し、デザインのやり直しをさせたことによる費用として総額984万円を支払ったといいます。
大阪シーリング印刷の公式サイトは6月19日「勧告を真摯に受け止めて、今後同様の問題が再発することのないように、下請法遵守の社内研修や点検を実施するなど、社内体制の再整備を図り、コンプライアンスの強化と再発防止に努めてまいります」とのコメントを発表しました。
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