目次

  1. 「いつもの地震」の直後に天井が落ちてきた
  2. 「惑星」のような輪島うるし塗りアクセサリー
  3. 「2度目の人生をいただいた」
  4. 「下を向いているところをみたことがない」それでも
  5. ギフトショーの展示会場で「復興REPORT」

 「いつもの地震が終わったかな」。2024年1月1日16時過ぎ、最大震度5強の揺れがありました。揺れは大きかったものの、最近地震が増えていたので、枡井さんは「地震も落ち着いたら買い物に行こうか」ぐらいに受け止めていました。

 しかし、直後にぐらっと経験したことのない揺れに見舞われました。

倒壊した自宅兼工房について説明する枡井さん
倒壊した自宅兼工房について説明する枡井さん

 妻の佳美さんとすぐにこたつに潜り込みます。揺れが収まって周りを見渡すと、頭のすぐそばには天井板。2階が落ちてきたのだとわかりました。

 16時10分、輪島では震度7を観測しました。

 「音を出せば近所の人が気づいてくれるのではないか」

 そう思い周りをたたいてみますが、反応はありません。息子や娘からでしょうか。携帯電話の着信音が鳴り響きますが、手は届きません。

(続きは会員登録で読めます)

ツギノジダイに会員登録をすると、記事全文をお読みいただけます。
おすすめ記事をまとめたメールマガジンも受信できます。