目次

  1. 「楽天がないと未来はない」と感じていたEC事業
  2. 「お客様のために」がいつしか「会社のために」
  3. 業績回復するもコロナ禍や暖冬で再び悪化
  4. 「ぼくたちはすでにとても素晴らしい」
  5. 選択と集中 まずはやらないことから
  6. 不安の再出発も「もちはだ愛」を信じて

 鷲尾さんが2016年、25歳でワシオに戻る決断をしたのは、母を助けるためでした。

 2007年7月にワシオが参入した楽天市場は、年1億円、会社の売上高の20%を占める屋台骨にまでに成長します。楽天市場でも主力商品は「もちはだ」です。

 オリジナルの起毛方法は、ほかの商品にない保温力とやわらかな風合いがあり、寒いロケで愛用している芸能人からは「もちはだはロケ芸人の鎧」というコメントをもらえることもありました。

 ワシオの通販部のスタッフたちは、楽天市場で人気商品になるためには、検索に引っ掛かりやすく、かつ検索された時に上位に表示されることが大切だと楽天に特化したコンサルタントから教わってきました。

 そのため、掲載順位を決めるアルゴリスムに合わせ、商品名に「極暖」「裏起毛」など検索トレンドとなるキーワードを入れるなど絶えず自社商品の各ページをメンテナンスし、同時に、欠品が出て検索順位を下げないよう在庫を抱えておく必要がありました。

 通販部門の責任者である母は、そんな日々に疲れていたものの「楽天がないと未来はない」と思っているから手を止められません。

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