目次

  1. 「画期的」デザイン賞で確認する立ち位置
  2. デザインを軸に据えたら「ステージが変わった」
  3. 模倣品とのいたちごっこ でもやめない理由
チャーハンを調理するメッシュパン
チャーハンを調理するメッシュパン

 乗富鉄工所から2024年度グッドデザイン賞に選ばれたのが「メッシュパン」です。ステンレスを編み込んだメッシュをフライパン状にしたメッシュパンは、チャーハンや焼きそばなどをこぼさず、直火調理できるため、審査員から「調理の幅を大いに広げる、画期的なプロダクトだ」と評価を得たといいます。

 世界でも権威のある国際デザイン賞のひとつ「iF DESIGN AWARD」で受賞したのは、側面から炎を見つめられる凹字型メッシュの焚き火台「ヨコナガメッシュタキビダイ」です。

ヨコナガメッシュタキビダイ
ヨコナガメッシュタキビダイ

 乗冨さんは「プロダクトのデザイン性だけでなく、プロダクトを通してどう社会を変えようとしているのかまで評価されることが増えています」と振り返ります。そのため、エントリーするときは、ものづくりを支える職人の地位向上を目指すという目的までアピールしています。

 デザイン賞に次々エントリーしている理由は2つ。まず、国内外での知名度を高めるため。そして「もう愛着がありすぎて自分たちでは客観的に評価できなくなくなっています。そこで、賞を通して、本当に社会に受け入れられるのか、日本の職人のプロダクトが海外でも評価されるのかを確かめたいと考えています」。

 この2つの賞のほかにも、アジア発の国際デザイン賞「ASIA DESIGN PRIZE」やイタリア発の国際的なデザインコンペティション「A’ DESIGN AWARD 2024」などにも選ばれており、賞を羅針盤のようにして新規開発を進めています。

 職人の3分の1が離職する経営危機を経て、乗冨さんは「メタルクリエーター(鉄工職人)」の技術力と発想を生かした自社商品の開発に着手します。そこで、佐賀のデザイナー・関光卓さんと知り合います。

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