目次

  1. 16歳のアルバイトで天職に
  2. 妻の助言で店の継承を決断
  3. 創業時の運転資金に苦労
  4. コロナ禍で始めたドライブスルー
  5. 野菜ジュース店で利益を生み出す
  6. 飲食店向けの卸販売もスタート
  7. 給与体系を時給から固定給に
  8. 「町田で一番有名な八百屋」を目指して

 やさいのナイトウは、町田市内に2店舗を構え、1日平均約500人が訪れる人気店です。常時200種類以上の野菜や果物を取り扱い、野菜ソムリエの資格を持つ従業員がいます。

やさいのナイトウは全国から多様な野菜を仕入れています(やさいのナイトウ提供)
やさいのナイトウは全国から多様な野菜を仕入れています(やさいのナイトウ提供)

 地元産のほか、地方の農家からも野菜を直接買い付け、じゃがいもやさつまいもなどは多いときで10品種ぐらい置いています。数年前から山梨県産の桃も直接仕入れるようになったそうです。それぞれの食べ方をポップなどで説明し、ストーリーを添えて販売しています。

 町田市内のコンビニエンスストア13軒で、野菜の委託販売も行っています。従業員数は35人(アルバイトを含む)で、年商は約4億円です。

本店は町田市の住宅街にあります
本店は町田市の住宅街にあります

 若月さんが八百屋の仕事に出会ったのは16歳のころでした。アルバイト先だった中華料理店の仕入れ先の一つが、やさいのナイトウでした。「そのころ、通信制高校に転校して昼間が暇になり、車の免許が欲しいと考えていました。そのとき、親が『ナイトウさんがアルバイトを募集している』と教えてくれたんです」

 慣れない八百屋で販売の仕事を始めた若月さん。最初は中古車を買うお金がたまったら半年ぐらいで辞めようと考えていました。しかし、当時はがむしゃらに働くことで、16歳では考えられないほどのアルバイト代が入り、仕事が楽しくなっていきました。

 「地元のお母さんたちに顔を覚えてもらい、野菜をおすすめしたら買ってくれる。そのコミュニケーションが楽しくなりましたね」

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