国民健康保険料、2025年度から上限年3万円引き上げ109万円へ
自営業やフリーランスが加入している国民健康保険(国保)の保険料について、2025年度から、この国保保険料の上限額が年間3万円引き上げられ、109万円になります。単身世帯の場合、年収約1170万円以上の人の負担が重くなる見込みです。厚生労働省の資料をもとに整理しました。
自営業やフリーランスが加入している国民健康保険(国保)の保険料について、2025年度から、この国保保険料の上限額が年間3万円引き上げられ、109万円になります。単身世帯の場合、年収約1170万円以上の人の負担が重くなる見込みです。厚生労働省の資料をもとに整理しました。
厚労省の公式サイトによると、国民健康保険(国保)とは、サラリーマンや公務員などが加入する被用者保険、後期高齢者医療制度などに加入していない住民を対象とした医療保険制度です。
たとば、自営業やフリーランスなどが対象となります。
国保保険料の中身は、基礎賦課額(医療分)、後期高齢者支援金等賦課額(医療分)、介護納付金賦課額(介護分)の3つで構成されています。これらの合計が、年間の保険料です。
保険料には、「賦課限度額(上限額)」が設定されていますが、定期的に見直されており、2025年度から上限が3万円引き上げられることになりました。
2025年度からは、国保保険料の上限が、年間106万円から109万円に引き上げられます。内訳をみていくと、医療分のうち基礎賦課額が65万円から66万円に、後期高齢者支援金等賦課額が24万円から26万円に引き上げられることによるものです。
介護分は17万円で据え置きとなります。
上限額引き上げの対象となるのは、単身世帯の場合、年収約1170万円以上の人で、加入者全体の1.5%程度となる見込みです。
厚労省によると、高齢化などにより医療費が増えている一方、被保険者の所得が伸びない現状で、保険料負担の上限を引き上げずに、保険料率の引上げにより必要な保険料収入を確保した場合、中間所得層の負担が重くなってしまいます。
そこで、保険料負担の上限を引き上げられることで、高所得層への負担は増しますが、中間所得層の被保険者への負担は和らげることができます。
国保保険料はこれまでも引き上げられてきました。介護保険制度を創設した2000年は介護保険料分で7万円が上がりましたが、それを除くと、過去20年間で最大の引き上げ幅は、4万円でした。
今後について、サラリーマンや公務員などが加入する被用者保険は、最高等級の標準報酬月額に該当する被保険者の割合が0.5%~1.5%の間となるように定められているため、国保についても、将来的に賦課限度額超過世帯割合が1.5%に近づくように段階的に引き上げる方針です。
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