目次

  1. 野菜の生育状況及び価格見通しとは
  2. 2025年2月の野菜の生育・出荷及び価格の見通し

 農水省の公式サイトによると、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっているなか、産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化を促し、野菜の供給及び価格の安定に寄与することを目的として、2011年から、主産地、卸売会社等からの聞き取りをもとに、農水省が野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信しています。

 2025年1月は、高値傾向の品目が多くなっていましたが、2月に入ると、ほうれんそう、なすなど平年並みの価格の品目がでてくる見込みです。

 「平年並み」とは、平年(過去5ヵ年平均)との比率が概ね90%以上、110%以下であることを示しています。

品目 主産地
( )は前年2月の入荷シェア
今後の生育及び出荷見通し 2月の価格見通し
(平年比)
だいこん 神奈川(55%)
千葉(39%)
神奈川県産の生育は順調。千葉県産は12月から1月の少雨の影響により細物傾向となっており、回復傾向にあるものの、2月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 やや平年を上回って推移
にんじん 千葉(73%)
鹿児島(10%)
鹿児島県産の生育は順調。千葉県産は葉枯れに加え、12月から1月の少雨の影響により細物傾向となっており、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 平年を上回って推移
はくさい 茨城(82%)
群馬(11%)
主産県で、12月から1月の少雨の影響により小玉傾向であることに加え、他の葉物野菜の出荷数量が減少傾向で推移し引き合いが強まったことで出荷が前倒しとなり、ほ場残量が少ないことから、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 平年を上回って推移
キャベツ 愛知(58%)
千葉(26%)
神奈川(12%)
主産県で、8月から9月の高温、10月の天候不順の影響による歩留まりの低下に加え、12月から1月の少雨の影響により小玉傾向となっている。神奈川県産は回復傾向にあり、他の主産県においても徐々に回復傾向にあるものの、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 平年を上回って推移
ほうれんそう 茨城(41%)
群馬(35%)
主産県で、12月の低温、少雨の影響により生育不良がみられていたものの、その後の気温上昇に伴い回復傾向。2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 平年並みで推移
ねぎ 千葉(35%)
埼玉(20%)
茨城(17%)
主産県で、8月から9月の高温の影響による歩留まりの低下に加え、12月から1月の少雨の影響により細物傾向となっており、生育は徐々に回復傾向にあるものの、2月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 やや平年を上回って推移
レタス 静岡(28%)
茨城(25%)
香川(14%)
長崎(10%)
静岡県産・香川県産・長崎県産に加え、茨城県産の出荷が増加する。
主産県で、12月から1月の少雨の影響により小玉傾向となっており、生育は回復傾向にあるものの、2月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
やや平年を上回って推移
きゅうり 宮崎(38%)
群馬(17%)
千葉(16%)
高知(11%)
宮崎県産は8月から9月の高温、10月から11月の天候不順の影響により生育不良がみられる。群馬県産・千葉県産の生育は順調。高知県産は10月から11月の天候不順の影響による生育不良がみられるものの、回復傾向。
全体として、2月前半の出荷数量はやや平年を下回り、価格は平年をやや上回って推移し、2月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
<2月前半>
やや平年を上回って推移
<2月後半>
平年並みで推移
なす 高知(63%)
福岡(20%)
熊本(10%)
主産県で、9月の高温、10月から11月の天候不順、1月上中旬の低温の影響により生育不良がみられているものの、高知県産・福岡県産は回復傾向にあり、全体として、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 平年並みで推移
トマト 熊本(32%)
栃木(24%)
愛知(14%)
熊本県産・愛知県産は夏秋期の高温、11月の天候不順の影響等により、生育不良がみられることに加え、小玉傾向となっている。栃木県産は生育順調。
全体として、2月の出荷数量はやや平年を下回って推移し、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
やや平年を上回って推移
ピーマン 宮崎(38%)
茨城(24%)
鹿児島(15%)
高知(14%)
宮崎県産・高知県産は8月から9月の高温、10月から11月の天候不順の影響により、生育不良等がみられるものの、回復傾向。茨城県産の生育は順調。鹿児島県産は10月の天候不順の影響により生育不良がみられる。
全体として、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
平年並みで推移
ばれいしょ 北海道(65%)
鹿児島(33%)
北海道産は収穫及び貯蔵が完了している。残量の減少により2月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。鹿児島県産は11月の長雨、12月の低温、少雨の影響により生育が遅れ、後ろ倒しの出荷となる。全体として、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 平年を上回って推移
さといも 埼玉(53%)
新潟(14%)
愛媛(11%)
千葉(11%)
埼玉県産・愛媛県産に加え、新潟県産の出荷が増加する。
埼玉県産・新潟県産の生育は順調。愛媛県産は定植時期の長雨による歩留まりの低下がみられる。
全体として、2月の出荷数量はやや平年を下回って推移し、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
やや平年を上回って推移
たまねぎ 北海道(70%)
静岡(23%)
北海道産は収穫及び貯蔵が完了している。夏場の干ばつの影響で小玉傾向となっており、残量の減少により2月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。静岡県産は播種時期の高温、その後の台風、12月の少雨の影響により生育不良がみられる。
全体として、2月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
やや平年を上回って推移
ブロッコリー 香川(31%)
熊本(21%)
愛知(19%)
主産県で、12月の低温、少雨の影響により生育が停滞している。全体として、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 平年を上回って推移