「スクショ」を商標登録 GMOメディア「日常使用に商標権行使しない」

GMOインターネットグループのGMOメディアは2025年4月22日、SNSで話題となっている「スクショ」の商標登録についてコメントを発表しました。「『スクショ』は、当社における事業保全および将来的な活用の可能性を踏まえて取得・管理している商標です。一方で、「スクショ」という言葉を日常的に使用すること(例:SNS投稿・創作活動など)に対し、当社が商標権を行使する意図は一切ございません」と説明しています。
GMOインターネットグループのGMOメディアは2025年4月22日、SNSで話題となっている「スクショ」の商標登録についてコメントを発表しました。「『スクショ』は、当社における事業保全および将来的な活用の可能性を踏まえて取得・管理している商標です。一方で、「スクショ」という言葉を日常的に使用すること(例:SNS投稿・創作活動など)に対し、当社が商標権を行使する意図は一切ございません」と説明しています。
特許庁の公式サイトによると、商標とは、事業者が、自己(自社)の取り扱う商品・サービスを他人(他社)のものと区別するために使用するマーク(識別標識)です。
商品を購入したりサービスを利用したりするとき、企業のマークや商品・サービスのネーミングである「商標」を一つの目印として選んでいます。商標は、「もの言わぬセールスマン」と表現されることもあり、商品やサービスの顔として重要な役割を担っています。
このような、商品やサービスに付ける「マーク」や「ネーミング」を財産として守るのが「商標権」という知的財産権です。
スクショの商標登録が話題となったのは、「スクショ」という言葉を含むLINEスタンプが登録商標を含むことを理由にリジェクトされたというXの投稿がきっかけです。投稿者は「こんな日常会話で使うようなフレーズを商標登録するの、本当に迷惑だからやめて欲しい」とコメントしています。
SNSで話題となったことでGMOメディアは公式サイトで、以下のようにコメントしています。
このたびは、当社が保有する「スクショ」の商標に関して、多くのご意見・ご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
「スクショ」の商標登録について(GMOメディア公式サイト)
「スクショ」は、当社における事業保全および将来的な活用の可能性を踏まえて取得・管理している商標です。
一方で、「スクショ」という言葉を日常的に使用すること(例:SNS投稿・創作活動など)に対し、当社が商標権を行使する意図は一切ございません。
商標権は、商品やサービスの出所を示す目的での「商標的な使用」に対してのみ効力が及ぶものであり、一般的な言葉としての利用や、個人による表現・創作活動を制限するものではありません。
当社としましては、今後もユーザーの皆さまやクリエイターの皆さまが安心して活動できる環境を大切にしながら、知的財産の適切な運用に努めてまいります。
しかし、このGMOの見解に対し、SNSでは、一般的な言葉を「一企業の事業保全や将来的な活用の可能性を考えて取得・管理している」ことについて否定的な意見が出ています。
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat) を使うと、商標を無料で閲覧することができます。これをもとにGMOメディアの商標登録について調べました。
それによると、出願日は2014年4月22日で登録日は2015年6月5日。2025年4月2日に更新申請をし、4日に更新登録されました。存続期間満了日は2035年6月5日となっています。
商品及び役務の区分は、商品・役務を一定の基準によってカテゴリー分けしたもので、第1類から第45類に分けられています。GMOメディアが指定しているスクショの「商品及び役務の区分」は第42類です。商標出願・登録情報では次のように指定しています。
インターネットで検索できるデータベース用コンピュータプログラムの設計・作成又は保守,ウェブサイトの作成又は保守,ソーシャルネットワーキング用ウェブサイトの設計・作成又は保守並びにこれらに関するコンサルティング,オンラインによる登録ユーザーの認証及びこれに関する情報の提供,コンピュータシステムの設計又は保守,通信ネットワークシステムの設計・構築・保守又は管理に関するコンサルティング,コンピュータデータベースへのアクセスタイムの賃貸,インターネットにおける検索エンジンの提供,電子商取引における利用者の認証,電子計算機及び電子計算機用プログラムの環境設定及び機能の拡張・追加,コンピュータ上でのコンピュータプログラムの動作・障害の回復に関する助言,コンピュータデータベース用プログラムの提供,通信ネットワークを介して文字・画像又は映像に関する情報をウェブサイトに投稿するためのコンピュータプログラムの提供,マルチメディアコンテンツ及びユーザー間の意見を共有できるようにするダウンロードできないソフトウエアの一時的な使用の提供,コンピュータシステムの貸与,コンピュータウェブサイトのホスティング,インターネットにおいて利用者が交流するためのソーシャルネットワーキング用サーバの記憶領域の貸与及びこれに関する情報の提供,サーバの記憶領域の貸与,電気に関する試験又は研究,電子計算機システムの試験・検査及び研究,コンピュータシステムの分析及びこれに関する情報の提供,デザインの考案
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