目次

  1. IT戦略ナビwithとは
    1. 同業他社比較マップ
    2. IT戦略マップ
  2. 「IT戦略ナビwith」の活用手順
  3. データドリブン経営の「IT戦略ナビwith」の意義

 「IT戦略ナビwith」は、事業者のIT活用状況を「見える化」し、デジタル経営への道を明確に指し示すためのツールです。「IT戦略マップ」を作成するとIT導入補助金の採択率を高める「加点」の対象となっています。ポイントは以下の通りです。

  • 同業種・同エリアで業界内比較をすることで、他社よりIT化が進んでいるのか遅れているのかがわかる
  • 経営課題、業務上の課題、ITで解決できることまでマップで「見える化」できる
  • IT導入の方向性の意思統一を図ることができる

 特に以下の二つのマップが核となります。単なる現状分析ツールに留まらず、事業者の意思統一にも役立ちます。

 事業者のITへの取り組みが同業他社と比較してどの位置にあるかを「見える化」します。これにより、自社のIT化が進んでいるのか、あるいは遅れているのかがわかります。

同業他社比較マップ
同業他社比較マップ

 どのようにITを活用すればビジネスが成功するかというストーリーを「見える化」します。経営課題や業務上の課題、そしてそれらをITで解決する方法をマップで示します。

IT戦略マップ
IT戦略マップ

 「IT戦略ナビwith」の活用手順は、まず支援機関による経営状況のヒアリングから始まり、その情報をもとにマップを作成・確認します。次に、ヒアリングした情報をもとに、同業他社比較マップ・IT戦略マップを作成し、事業者と一緒に確認します。

 同業他社比較マップ・IT戦略マップでIT化による課題の解決策を検討・共有するなかで、必要に応じて専門家やベンダーとの連携も図ります。

 提供されるITソリューションは多岐にわたり、顧客対応・販売支援、決済・債権債務・資金回収管理、会計・財務・経営、総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報システム、供給・在庫・物流といった一般的な業務領域に加え、AI(画像認識、音声認識)、BIツール、RPA、チャットボットなどの汎用・自動化・分析ツール、さらにはVR/AR内見・内覧システムやMD(マーチャンダイジング)システム、PMS(ホテルシステム)といった業種固有のソリューションも紹介しています。

 企業を取り巻く環境は、AI技術の進展と普及など、急速に変化しています。データから価値を最大限に引き出せると、人や組織の力を高めるだけでなく、迅速な意思決定、新規ビジネスの創出、事故リスクの低減、サプライチェーンにおける信用力向上といったメリットがあります。

 データに基づく意思決定ができる「データドリブン経営」に向けては、ITツールを導入するだけでなく、自社の状況を客観的に把握して、データに基づいた意思決定できる環境を整えることが大切です。

 データが「組織内にどのようなデータがあるのか、取得可能かわかっていない」といった課題を抱える企業にとっては、IT導入補助金なども活用しながらデータの活用について検討してみてください。