バッファロー製ルーターなどに脆弱性 使用停止を推奨「情報窃取の可能性」
杉本崇
(最終更新:)
JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)と情報処理推進機構(IPA)は2021年4月、BUFFALO(バッファロー)製ルーターなど、ネットワーク機器の一部に脆弱性が存在し、機微な情報を窃取されたりする可能性があるとして注意を呼びかけています。サポートが終了した機器について、バッファローは使用停止を推奨しています。7月に入ってからもバッファロー製品で脆弱性が見つかっており、こちらについても対処法を紹介します。(2021年8月2日更新)
脆弱性とは
脆弱性とは、コンピューターのOSやソフトウェアがきちんと仕様通りに作られていても外部から攻撃するときの弱点となるもののことです。OSやソフトウェアが最新のバージョンでないと、最新の悪用手口に対応できていなかったりします。
脆弱性が見つかった対象製品と対処法
脆弱性が見つかった製品をカテゴリーごとに紹介します。これらの製品のサポートはすでに終了しているため、バッファローは製品の使用停止を推奨しています。その一方で、2021年4月30日時点でも、フリマアプリのメルカリや、複数のネットオークションでこうした脆弱性の見つかっている製品が出品されています。こうした中古品にも十分に注意してください。
脆弱性の見つかったWi-Fiルーター
WBR-B11、WBR-G54、WBR-G54L、WBR2-B11、WBR2-G54、WBR2-G54-KD、WHR2-A54G54、WHR2-G54、WHR2-G54V、WHR3-AG54、WHR-G54、WHR-G54-NF、WVR-G54-NF、WZR-G108、WZR2-G108、WZR-G54、WZR-HP-G54、WZR-RS-G54、WZR-RS-G54HP、FS-G54
脆弱性の見つかった無線ブリッジ
WLA2-G54、WLA2-G54C、WLA-B11、WLA-G54、WLA-G54C、WLAH-A54G54、WLAH-AM54G54、WLAH-G54
脆弱性の見つかった有線ルーター
BHR-4RV
脆弱性の見つかったイーサネットコンバーター
WLI-T1-B11、WLI-T1-B11L、WLI-TX1-G54、WLI2-TX1-AG54、WLI2-TX1-AMG54、WLI2-TX1-G54、WLI3-TX1-AMG54、WLI3-TX1-G54
脆弱性がもたらすリスク
今回見つかった脆弱性がもたらすリスクとしては、デバッグ用Webページにアクセスされ、機微な情報を盗まれたり、任意のコード実行や設定を書き換えられたり、機能を停止させられたりする可能性があります。
そのほかに見つかった脆弱性のある製品
バッファローは2021年4月27日、このほかにも脆弱性が見つかった製品を公表しました。いずれもファームウェアのアップデートで対処可能です。
WSR-2533DHP3/WSR-2533DHPL2 における複数の脆弱性とその対策方法(バッファローの公式サイト)
一部ルーター商品における複数の脆弱性とその対処方法(バッファローの公式サイト)
バッファローはさらに2021年7月、脆弱性が見つかったWi-Fiルーターや中継機を公表しました。対象製品は次の通りです。
- WSR-600DHP
- WSR-1166DHPL
- WSR-1166DHPL2
- WEX-300HPTX/N
- WEX-733DHP2
- WEX-733DHPTX
- WEX-300HPS/N
- WEX-733DHPS
- WEX-1166DHPS
2021年8月2日にも新たにWi-Fi中継機の3機種を追加しました。
- WEX-733DHP
- WEX-1166DHP
- WEX-1166DHP2
いずれも対策ファームウェアをバッファローの公式サイトからダウンロードし、アップデートを実施してください。
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この記事を書いた人
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杉本崇
ツギノジダイ編集長
1980年、大阪府東大阪市生まれ。2004年朝日新聞社に記者として入社。医療や災害、科学技術・AI、環境分野、エネルギーを中心に取材。町工場の工場長を父に持ち、ライフワークとして数々の中小企業も取材を続けてきた。
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