ビジョン経営を学ぶ「2代目お坊ちゃん社長の会」 プレゼンの場も用意
全国の家業後継者らが勉強会や交流を重ねる一般社団法人「2代目お坊ちゃん社長の会」が、2020年5月の活動開始から1年を迎えました。約20人の会員が月1回、ビジョン経営に関するオンライン勉強会を続けながら、活動の幅を広げようとしています。
全国の家業後継者らが勉強会や交流を重ねる一般社団法人「2代目お坊ちゃん社長の会」が、2020年5月の活動開始から1年を迎えました。約20人の会員が月1回、ビジョン経営に関するオンライン勉強会を続けながら、活動の幅を広げようとしています。
「2代目お坊ちゃん社長の会」は、東京都多摩市の自動車整備会社「京南オートサービス」社長の田澤孝雄さんが、代表理事を務めます。田澤さん自身、不動産業やガソリンスタンド運営などを手掛ける父親の2代目として、大手企業の弁理士から転身しました。
2代目として奮闘する中、後継ぎ仲間との交流を深めようと、1年前に団体を立ち上げました。「2代目お坊ちゃん」という刺激的な団体名について、こう話します。
「私も2代目と呼ばれるのが、コンプレックスでした。でも親を大事にしながら、自分の思いを経営に盛り込むことで業績が好転し、開き直って2代目と言えました。あえて2代目を名乗る時点で、後継ぎとして覚悟を持つというマインドセットができていると思います」
「お坊ちゃん」と銘打っていますが、女性も3代目以降の経営者も歓迎しています。
会員は口コミで広がり、業種は建設、ガソリンスタンド、スーパー、造園、保険代理店など様々です。また、弁護士や税理士など、事業承継を支援する専門家も入会しています。地域は首都圏を中心に、福島県、新潟県、京都府などにも会員が広がっています。
同会は毎月1回、ビジョン経営をテーマにしたオンライン勉強会を開いているのが特徴です。毎回、会員のうち1人が、自社のビジョン経営について考えをまとめ、参加者の前で発表します。
田澤さん自身、ビジョンを持たずに経営を進めた結果、準備不足で失敗した経験もありました。その反省をもとに、ビジョンを作るようになったといいます。「ビジョン経営は期限がないし、すぐに利益が出るものではありません。なので後回しになりがちですが、プレゼンの機会を設定することで、本気になって質の高いビジョンを作ることができます」
コロナ禍でオンライン開催が続いていましたが、感染状況を見ながら、半年に1度くらいのペースでイベントも企画する意向です。
「2代目お坊ちゃん社長の会」は、入会金1万円、会費は月5千円。参加希望者は2回まで、無料で勉強会を見学できます。
田澤さんは参加希望者に、次のようなメッセージを送っています。
「当会では、2代目ビジョン経営の実践を第一の目的に掲げています。創業者が大事にしている強みを守りつつ、後継者として自分のやりたい経営を追求する仲間と集いたいです。2代目ビジョン経営に興味を持った後継者の方、『2代目最強説』を一緒に作って、日本を明るくしていきませんか。もちろん、3代目、4代目の方もいますので、ご安心ください」
「2代目お坊ちゃん社長の会」の詳細や申し込みは、こちらです。
おすすめのニュース、取材余話、イベントの優先案内など「ツギノジダイ」を一層お楽しみいただける情報を定期的に配信しています。メルマガを購読したい方は、会員登録をお願いいたします。
朝日インタラクティブが運営する「ツギノジダイ」は、中小企業の経営者や後継者、後を継ごうか迷っている人たちに寄り添うメディアです。さまざまな事業承継の選択肢や必要な基礎知識を紹介します。
さらに会社を継いだ経営者のインタビューや売り上げアップ、経営改革に役立つ事例など、次の時代を勝ち抜くヒントをお届けします。企業が今ある理由は、顧客に選ばれて続けてきたからです。刻々と変化する経営環境に柔軟に対応し、それぞれの強みを生かせば、さらに成長できます。
ツギノジダイは後継者不足という社会課題の解決に向けて、みなさまと一緒に考えていきます。