目次

  1. 真っ先に採用した人事担当
  2. ファミリアとの保育事業
  3. SDGsの視点を生かした新工場
  4. 工場に併設した体験型ミュージアム
  5. コロナ禍で増収増益の理由
  6. 海外展開や大人向けブランドも
  7. 「やってみなはれ」精神で

――社長就任後、従業員を増やしたそうですね。

 社長就任当時、従業員約200人のうち、幹部以外はほぼ全員が生産部門所属でした。広告宣伝や卸問屋との商談は、先代社長だった父が実質1人でやっていました。そもそも人事部門も整備されておらず、会社というより「大きな町工場」といった状態でした。

 町工場を「会社」にするべく、真っ先に人事担当を採用し、各部門の採用活動を進めてもらいました。前職のサントリーの組織運営とはかけ離れているという思いがあり、必死でした。採用した従業員に研修を受けてもらい、私の考えや思いを少しずつ理解してもらいました。

 2021年6月末時点で、グループ全体の従業員は345人になりました。

――組織をつくり、社員のベクトルを合わせていったのですね。

 自分の目の前のことだけでなく、全体の流れをいかに良くするのか。いわゆる「全体最適」の大切さを伝えていきました。最初は「何を言っているのか」と思われていましたが、毎年行う全社集会で言い続けて、7年目ぐらいにようやく「思いが通じた」という手ごたえを感じました。

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