PFデジタル化指標とは DX推進へ自社ITシステムの現状・課題を可視化
PF(プラットフォーム)デジタル化指標とは、自社の現状のITシステムがデジタルトランスフォーメーション(DX)に求められる要件を満たしているかを評価する無料ツールです。情報処理推進機構(IPA)が2021年9月、DXを進める上で企業の問題点を可視化するツールとして提供を始めました。活用方法やDX推進指標との違いについて紹介します。
PF(プラットフォーム)デジタル化指標とは、自社の現状のITシステムがデジタルトランスフォーメーション(DX)に求められる要件を満たしているかを評価する無料ツールです。情報処理推進機構(IPA)が2021年9月、DXを進める上で企業の問題点を可視化するツールとして提供を始めました。活用方法やDX推進指標との違いについて紹介します。
PFデジタル化指標とは、自社の既存のITシステム全体や、業務・部門単位のシステムごとに設定された評価項目を回答していくと、点数が集計され、結果がレーダーチャートなどのグラフで表示されるエクセル形式のツールです。評価項目は全部で76に上ります。
DXを進めるには経営者自らデジタル活用を進めることが大切で、そのためには既存のITシステムの状況を把握する必要があります。そんな経営者を助けるため、PFデジタル化指標は次の3つの役割があります。
想定される利用者は、DXを推進しようと考えている企業経営者やIT分門の責任者ですが、専門的な知識も必要になるため、ITコンサルやITベンダーなどの協力が必要になることもあります。
似たような指標として、デジタル経営改革のための「DX推進指標」を経済産業省が提供しています。
DX推進指標とは、簡易な自社診断をすることで経営幹部や事業部門、DX部門、IT部門などの関係者の間で現状や課題を共有し、次のアクションにつなげる気付きの機会を提供することを目的としています。
DX推進指標とPFデジタル化指標の使い分けとしては、まずDX推進指標で自社の状況を把握したうえで、課題が見えたときや経営者が自社のITシステム状況を十分に把握できていないと感じたときにPFデジタル化指標を活用するのが良いでしょう。
PFデジタル化指標でわかることとしては、次の5つがあります。
PFデジタル化指標の評価をする流れは次の通りです。詳しくは、IPAのPFデジタル化指標の解説ページに詳しい手順書が公開されています。
評価結果は、ITシステム全体、機能システム別にそれぞれ4種類のグラフで表示されます。
ITシステム全体の評価結果は、次の6つの軸のレーダーチャートで表示されます。
次に、機能システム別の評価結果は、次の6つの軸のレーダーチャートで表示されます。
企業がDXを推進するには一からITシステムを構築するのではなく、現行のITシステムをベースに追加、変更、廃棄しながら段階的に目指すことが望ましいとIPAは説明しています。
そんなときに場当たり的な対応をするのではなく、問題点を明らかにしながら検討を進めるうえでPFデジタル化指標は役立ちます。
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