【写真特集】花の香酒造の酒造りと和水町の風景を紹介
2000年にわたり稲作文化が続き、日本遺産にも認定された菊池川流域に位置し、豊かな田園風景が広がる熊本県和水町。この土地で育った米を使って、花の香酒造は純米大吟醸をつくっています。その酒造りの風景を写真で紹介します(写真はいずれも花の香酒造提供)。
2000年にわたり稲作文化が続き、日本遺産にも認定された菊池川流域に位置し、豊かな田園風景が広がる熊本県和水町。この土地で育った米を使って、花の香酒造は純米大吟醸をつくっています。その酒造りの風景を写真で紹介します(写真はいずれも花の香酒造提供)。
イギリスやフランスのSAKEコンクールで上位入賞し、注目を集めているのが、100年以上続く熊本県和水町の酒蔵「花の香酒造」です。
6代目、神田清隆さん(44)は、自社で酒を造ることができないほど経営が厳しかった会社の再建を進め、新たなブランドの確立に成功しました。その復活を支えたのは、日本酒「獺祭」に学んだ「世界観」でした。
旭酒造での修行から戻り、自社での酒造りを取り戻した熊本県の花の香酒造。6代目の神田清隆さん(44)は次の挑戦として、地元でのコメづくりを活性化させています。酒造りに使うのは、江戸時代に流通した米「穂増(ほませ)」の無農薬、無肥料栽培です。
花の香酒造が取り組んでいるのは、酒造りだけではありません。穂増の栽培を通じて、田植えや、地域の子どもたちを招いたイベントなどを発信。酒をつくる「世界観」を伝えようとしています。
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6月には、早苗饗祭(さなぶりさい)と言われる農耕儀式を開きました。田植えが終わって田の神を送る行事とのことです。
花の香酒造によれば、早苗饗とは、田植えを終えて田の神(サ)が天に帰る(ノボル)祭をサノボリといい、それが訛ったものと言われています。田の神を祭り豊作祈願の神事であると同時に、酒粕より作った焼酎を嗜み、田植えを終えての慰労会として古く慣されていたといいます。
そんな儀式にならって、田植えには地域の人や首都圏の人が参加し、伝統装束を身に纏った早乙女たちの姿もありました。田植えの後は、労をねぎらい海鮮焼や天草大王の丸焼きと早苗饗焼酎の振舞い酒を楽しんだそうです。
そんな早苗饗祭にちなんだ焼酎も花の香酒造で販売しています。
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伝統装束を身に纏った早乙女たちによる「穂増」の手植え
農耕儀礼『早苗饗祭』(さなぶりさい)に立つ神田さん(写真はいずれも花の香酒造提供)
稲穂にとまるテントウムシ
月夜の稲穂
花の香酒造の裏手で育つ「穂増」
麹(こうじ)をつくる製麹工程
2021年1月、新しい木桶が納品された時の様子
田植えに参加した早乙女姿の子どもたち
江戸末期には日本の米相場を左右するほどの高評価だったが、稲の倒伏や、種籾の脱粒が起きやすいことから、次第に多収量の新品種に取って代わられ、消滅したとされる稲の品種「穂増」。そんな米をもとに酒を造っている
農耕儀礼『早苗饗祭』(さなぶりさい)の様子
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