目次

  1. Googleマップを名乗る「03-4567-0700」は本物？
  2. 「営業時間の確認のためにGoogleから連絡」と回答
  3. Duplexとは
  4. 自動電話を受け取りたくない場合は？
  5. Googleからの電話「個人情報の提供求めることはない」

　ツギノジダイ編集部が都内の複数の飲食店に取材したところ、「03-4567-0700」の発信番号から、Googleマップを名乗る自動音声の電話が10月以降かかってきて、店舗の営業時間を尋ねていることがわかりました。

　愛知県のある会社は「途中で不自然に音量が上下したことで、初めてAIだと気づくくらい、普通の男性の声でした」と話します。

　質問にそのまま回答すると、Googleマップの店舗の営業時間が変更されたといいます。一方で、聞き返したり、発信者が誰なのかを確認をしたりすると会話が成立しなくなるケースも出ているようです。

　この電話は本当にGoogleからなのか。Google Maps HelpやGoogle Business Profile Help上で戸惑いの声が上がっていました。

　そこで、ツギノジダイ編集部が11月10日、Googleに取材のメールを送ったところ、12日に以下の回答がありました。

お問い合わせいただいた電話番号「03-4567-0700」は、Googleマップに掲載されているビジネスオーナーの方へ営業時間の確認をするためにGoogleからご連絡させていただいています。

Googleは、ユーザーがGoogle検索やGoogleマップで信頼性の高い情報を見つけられるよう技術開発を行っています。その一環で、2018年に会話型AI技術Duplexを発表しました。

Googleは、レストランなどのビジネスオーナーが最新の情報を常に掲載できるよう、Googleアシスタントの自動会話技術（Duplex）により、ビジネスオーナーに営業時間の確認を電話し、Google のビジネスプロフィールを自動的に更新しています。

これにより、ビジネスオーナーがこれらの情報を自身で更新する必要がなく、ユーザーの方は記載された更新情報を確認できます。

　Duplexとは、Googleが開発した「会話型AI」です。レストランの予約やGoogleビジネスリストの更新をAIが自動でこなしています。

　米国では2019年からDuplexでGoogleマップ上の情報を自動更新しているといいます。たとえば、コロナ禍で営業時間の変更がないかや、テイクアウト・非接触配達の有無などを追加しています。

　2020年10月時点で、8カ国で薬局、レストラン、食料品店などのビジネスに300万回以上の更新を実施したと明らかにしていましたが、この8カ国に日本は含まれておらず、今回の取材で日本でも導入されていることが明らかになりました。

　Googleからの自動音声の電話を受けたくない場合、電話かGoogleマイビジネス（Googleビジネスプロフィール）で設定できます。受け取りたくない場合は、「電話での問い合わせを停止してください」などと話してください。

　詳しくは、Googleのヘルプセンターを参照してください。

　Googleマイビジネスからは、メニューにある「Google アシスタント経由の通話」の中の「Google アシスタント経由の通話を受ける」のチェックボックスをオフにしてください。

　Google Business Profile Helpには「Googleは、自動システムを使用したセールス電話を、お客様の同意なくかけることはありません。ただし、Google ユーザーに代わってセールス以外の用件（Google マップに表示されているビジネス情報の確認、利用予約、面談予約など）で、お客様のビジネスに自動通話を行うことはあります」と記載されています。

　一方で「サービスへの登録、お支払い、機密性の高い個人情報の提供が求められることはありません」と明記していますので、Googleをかたったビジネスには注意してください。