目次

  1. 大塚家具の合併までの経緯
  2. 合併のスケジュール
  3. 合併当事会社の概要

 大塚家具は1969年創業。専門知識の豊富な販売員がコンサルティングする高級家具店として成長していましたが、低価格路線のニトリやイケアなどが台頭するなかで売上が低迷。そんななかで、経営方針を巡って創業者の大塚勝久氏と娘の久美子氏の間で対立が起こりました。

 2015年の株主総会では、委任状争奪戦になり、久美子氏が勝ちましたが、その後の販売は苦戦し、2019年にヤマダと資本業務提携して子会社になりました。その後も赤字が続き、久美子氏は社長と取締役を退いています。

 一方の勝久氏は、2015年に新たな家具販売会社「匠大塚」を立ち上げ、すでにすべての大塚家具株を売却しています。

2019年4月、匠大塚の大塚勝久会長(左)と4年ぶりに再開し、花束と手紙を渡す大塚家具の大塚久美子社長(右)

 大塚家具は、2021年9月1日を効力発生日とした株式交換で、ヤマダホールディングスの完全子会社となっていました。そして、2022年5月1日付けのヤマダデンキへの吸収合併が発表されました。

 ヤマダホールディングスが発表した合併に向けたスケジュールは次の通りです。

項目 日程
子会社合併に関する取締役会決議 2022年2月14日
合併に関する取締役会決議
(当事会社)
[大塚家具] 2022年3月9日(予定)
[ヤマダデンキ]2022年3月11日(予定)
子会社における合併契約書締結 2022年3月11日(予定)
合併承認の株主総会 2022年4月7日。ただし、簡易合併のため、ヤマダデンキの株主総会の承認決議は省略予定
合併予定日(効力発生日) 2022年5月1日

 ヤマダデンキと大塚家具の会社概要は次の通りです。

吸収合併存続会社 吸収合併消滅会社
名称 株式会社ヤマダデンキ 株式会社大塚家具
本店所在地 群馬県高崎市栄町1番1号 東京都江東区有明三丁目6番11号
事業内容 家電・情報家電等の販売及び住まいに関する商品販売 家具・家電・インテリアの総合販売
大株主及び持株比率 株式会社ヤマダホールディングス(100%)
直近事業年度の財政状態及び経営成績
決算期 2021年3月期 2021年4月期
売上高 609,733百万円 27,799百万円
営業利益 35,979百万円 △2,073百万円
経常利益 36,781百万円 △2,256百万円
当期純利益 24,938百万円 △2,371百万円