岸田首相が発表したロシアへの追加制裁とは 4月に石炭禁輸5項目を追加
岸田首相は2022年2月25日、首相官邸で記者会見を開き、ロシア軍がウクライナへの全面的な侵攻を開始したことに対し、半導体の輸出制限などの追加制裁を発表しました。その後も、ロシア中央銀行との取引を制限など次々と打ち出しています。4月8日には石炭や機械類の禁輸など5項目をさらに追加しました。(4月8日更新)
岸田首相は2022年2月25日、首相官邸で記者会見を開き、ロシア軍がウクライナへの全面的な侵攻を開始したことに対し、半導体の輸出制限などの追加制裁を発表しました。その後も、ロシア中央銀行との取引を制限など次々と打ち出しています。4月8日には石炭や機械類の禁輸など5項目をさらに追加しました。(4月8日更新)
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岸田首相が侵攻前の2月23日に公表していたロシアへの制裁措置は次の3項目です。
首相官邸の公式サイトによると、岸田首相は25日の記者会見で、ロシアによる侵攻に対して「主権と領土の一体性を侵害する明確な国際法違反。国際秩序の根幹をゆるがす行為として断じて許容できず厳しく非難します」と話したうえで、さらに3項目の追加制裁を公表しました。
首相官邸の公式サイトによると、27日には、世界の金融機関の送金業務を担う国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの大手銀行を排除するという欧米の枠組みに、日本も参加することを岸田首相が表明しました。
28日には、岸田首相はロシア中央銀行との取引を制限する制裁措置をとることを表明。さらに、ベラルーシに対する制裁についても「今回の侵略に対するベラルーシの明白な関与に鑑み、ルカシェンコ大統領をはじめとする個人、団体への制裁措置や輸出管理措置等を講じていきます」と話しました。
岸田首相は4月8日、さらに5項目の経済制裁を追加すると発表しました。具体的には次の通りです。
岸田首相は、2月25日の記者会見で原油高にも言及しています。
「当面は燃油価格の激変緩和事業を大幅に拡充・強化し、小売価格の急騰を抑制します。この対策を中心とし、業種別対策や地方の取り組み支援、中小企業対策なども含む緊急対策を関係閣僚会合において早急に取りまとめます」
輸出入事業に対しても「貿易保険の迅速な保険金支払いなど輸出入の事業活動に影響をうける日本企業の支援も講じて参ります」と話しました。
首相会見を受けて、経産省は相談窓口を設置するとともに、厳しい状況に直面する事業者に対する資金繰り支援すると発表しました。
相談窓口では、日本政策金融公庫などにある「原油価格上昇に関する特別相談窓口」を「ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」として拡充します。相談窓口の一覧は、経産省の公式サイトから探せます。
さらに、日本政策金融公庫などが実施するセーフティネット貸付の要件を緩和し、支援対象をウクライナ情勢や原油高など今後の影響が懸念される事業者にまで拡大します。
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