国産材への転換、政府が支援 原木や製品の運搬支援から公募開始
国産材転換支援緊急対策事業とは、ウッドショックやロシアのウクライナ侵攻などの影響を受ける木材製品を緊急的に増産し流通させるため、原木及び製品の運搬、一時保管を支援するための事業です。このうち、原木や製品の運搬支援に対する公募が2022年5月末から始まりました。そのほかのメニューも順次開始する予定です。
国産材転換支援緊急対策事業とは、ウッドショックやロシアのウクライナ侵攻などの影響を受ける木材製品を緊急的に増産し流通させるため、原木及び製品の運搬、一時保管を支援するための事業です。このうち、原木や製品の運搬支援に対する公募が2022年5月末から始まりました。そのほかのメニューも順次開始する予定です。
目次
林野庁や国産材転換支援緊急対策事業特設サイトによると、輸入木材の供給不足などによる木材需給のひっ迫(ウッドショック)が続いている状況に加え、ウクライナへの侵攻によりロシアからの単板などの輸入が禁止されました。
そこで、国産材製品の増産に伴う原木・製品の運搬や一時保管、国産材製品への転換を図る設計・施工方法の導入や普及を臨時的に支援するのが、国産材転換支援緊急対策事業です。
具体的には3つの支援が想定されています。
不足している建築用木材を緊急的に増産し流通させるため、事業者に対して、遠方の原木供給地からの運搬経費を支援します。
製品については、事業者に対して、増産した製品を通常の出荷圏を超えて遠方の需要地へ運搬するための経費を支援します。
さらに、増産した原木、製品について、平時の保管場所だけでは不足することから、事業者に対して一時保管に必要な経費を支援します。
不足している建築用木材を緊急的に代替するため、建築物の設計・施工事業者が国産材製品への転換を図る設計・施工方法の導入及び普及に要する経費を支援します。
このうち「原木・製品の運搬支援」の助成の公募が2022年5月末から始まりました。助成対象となる具体的なメニューは次の通りです。
項目 | 取り組み |
---|---|
原木のトラック運搬経費の助成 | 原木をトラックで長距離運搬するために必要な運搬・積込み・積卸し |
原木の内航船運搬経費の助成 | 原木を内航船で運搬するために必要な運搬・積込み・積卸し |
製品のトラック運搬経費の助成 | 製品をトラックで長距離運搬するために必要な運搬・積込み・積卸し |
製品の内航船運搬経費の助成費の助成 | 製品を内航船で運搬するために必要な運搬・積込み・積卸し |
対象期間は、2022年4月28日~7月31日まで。以下のすべての条件を満たす取り組みである必要があります。
同一の運搬に別の申請者から二重に申請された場合は助成対象外となるので注意しましょう。
助成対象経費は、運搬、積込み、積卸し(仕分け・椪積み費)です。助成金額は、実行経費の1/2以内または運搬数量(㎥)×1,750円/㎥の低い方が、原木の運搬等の経費を負担した事業者に対して支払われます。
対象期間は、2022年4月28日~7月31日まで。以下のすべての条件を満たす取り組みである必要があります。
同一の運搬に別の申請者から二重に申請された場合は助成対象外となるので注意しましょう。
対象製品は、ロシア産材以外の横架材、下地材、面材(CLTを含む)、単板、ラミナ、原板。製品の原産国の証明が必要となります。
助成対象経費は、運搬、積込み、積卸し(仕分け・椪積み費)に要する経費です。同一の運搬に別の申請者から二重に申請された場合は助成対象外となるので注意しましょう。
助成金額は、実行経費の1/2以内または運搬数量(㎥)×1750円/㎥の低い方が、原木の運搬等の経費を負担した事業者に対して支払われます。
対象期間は、2022年4月28日~7月31日まで。以下のすべての条件を満たす取り組みである必要があります。
製品の場合は、ロシア産材以外の横架材、下地材、面材(CLTを含む)、単板、ラミナ、原板で原産国を証明できる必要があります。
助成対象経費は、運搬、積込み、積卸し(仕分け・椪積み費)に要する経費です。同一の運搬に別の申請者から二重に申請された場合は助成対象外となるので注意しましょう。
助成金額は、実行経費の1/2以内または運搬数量(㎥)×2250円/㎥の低い方が、原木の運搬等の経費を負担した事業者に対して支払われます。
申請書類は、書類提出先でもある全国木材組合連合会の特設サイト内からダウンロードできます。
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