目次

  1. 社員との飲み会で家業が身近に
  2. トップダウン型に課題を感じて
  3. 海外事業で学んだこと
  4. 社長就任で目指したもの
  5. 醸造粕を使った新商品
  6. インスタで「日の出自炊部」
  7. 「グローカル戦略」を展開
  8. 「無理難題をどんどん言いたい」

 キング醸造は1900年、大西さんの高祖父・猪太郎氏が焼酎づくりから事業をはじめました。

 その後、製造を手がけた「日の出みりん」ブランドを広めて、現在は糖質ゼロのみりんが看板商品の一つになっています。また、75年に発売を始めた料理酒はトップシェアを占めるようになりました。従業員数は約270人になります。

兵庫県稲美町のキング醸造本社は田んぼに囲まれています(同社提供)

 現在はキング醸造を中核企業とし、酒造や物流など国内8社、海外4社を抱える日の出HDとなりました。

 大西さんは4代目社長の長男として生まれ、幼いころは自宅の隣に会社と工場がありました。工場の中で遊ぶこともあり、子どもながらに家業の大きさは感じていたといいます。

 大学では経営学を学び、卒業後の2001年、自動車関係の会社に就職します。会社の予算作成など数字周りの仕事を手がけ、06年に家業のキング醸造に入社しました。

 「大学に入学してからは、キング醸造の社員と飲み会などで打ち解けて話をする機会も増え、家業の存在が身近になってきました。どこかのタイミングで戻ることは自然だったように思います」

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