マクアケPL保険、プロジェクト実施者向けに2年補償 損賠賠償に備え
マクアケと損害保険ジャパンは、「Makuake」と海外展開の「Makuake Global」のプロジェクト実施者向けに「マクアケPL保険制度」を始めました。2022年11月1日以降に終了するプロジェクトが対象です。製造物責任法(PL法)にもとづく損賠賠償に備え、保険料や支払い方法及び保険責任期間を独自に設定した団体保険です。保険料の目安や注意点とともに紹介します。
マクアケと損害保険ジャパンは、「Makuake」と海外展開の「Makuake Global」のプロジェクト実施者向けに「マクアケPL保険制度」を始めました。2022年11月1日以降に終了するプロジェクトが対象です。製造物責任法(PL法)にもとづく損賠賠償に備え、保険料や支払い方法及び保険責任期間を独自に設定した団体保険です。保険料の目安や注意点とともに紹介します。
PL保険(生産物賠償責任保険)とは、自社が製造・販売した製品や、提供した仕事の結果が原因で、他人の身体や財物などに損害を与える事故によって発生した損害を補償する保険です。
1995年7月に製造物責任法(PL法)が施行され、事故が発生したときに、被害者が製品の欠陥を証明できれば、製品を製造・販売した事業者に過失がなくとも損害賠償を請求できるようになりました。
マクアケによると、「Makuake」で新商品のテストマーケティングをする場合、PL保険の保険料が負担になっていました。特に、海外PL保険は保険料が高額で、個別加入は難しいという事情もあったといいます。そこで、マクアケと損保ジャパンが、団体PL保険という形で任意加入の団体保険をつくりました。
マクアケPL保険では、マクアケが保険契約者となり、加入を希望するプロジェクト実行者を被保険者とし、「Makuake」や「Makuake Global」のリターンで起きたPL事故による損害を補償対象としています。2022年11月1日以降に終了するプロジェクトから、マクアケPL保険の加入対象となります。
プロジェクト実行者は、マクアケから保険加入意向を確認され、加入する場合はプロジェクト終了後、応援購入総額に応じて決定した保険料が成約手数料とともに差し引かれます。
万一、保険責任期間内にサポーターから実行者へ損害賠償請求があった、またはそのおそれがある場合は損保ジャパンへ事故報告書を提出してください。
一般的なPL保険は様々な条件を踏まえて保険料を算出しますが、マクアケPL保険制度は、プロジェクトの応援購入総額のみを基準として保険料を計算します。
具体的には、応援購入総額250万円までなら国内で1.5万円、海外で4.5万円程度です。これ以降、250万円、または500万円ごとに保険料が変動します。
消費者庁の公式サイトによると、PL法の長期の消滅時効の起算点は、製造業者が消費者に製造物を引き渡した時から10年です。ただし、マクアケPL保険の補償期間は2年間で、保険責任期間内に損害賠償請求がなされることが要件です。
マクアケ広報は「商品の瑕疵については、数年後よりも、使用当初に発生する可能性が高いと考えています。かつ通常の(PL保険の)更新期間である1年よりも長い2年という期間を設定しています」と回答しています。
また、プロジェクト実施者が支払う保険料はプロジェクト終了後の一度のみです。保険会社から実行者に支払われる保険金は、保険に加入されたプロジェクトで補償期間内かつ保険会社の要件を満たす限りは支払われます。
すでに会社として一般的なPL保険にすでに加入している場合、事故があった場合、補償が重複することも考えられます。そのため、マクアケは事前にすでに加入している保険会社に問い合わせたうえで検討することを勧めています。
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