目次

  1. 「日本おふろ大賞」を受賞
  2. 大人になって気付いた銭湯の良さ
  3. 先代の病気で後を継ぐ
  4. 「猪突猛進の嫁、慎重派の旦那」
  5. コロナ禍で改装予定が頓挫
  6. 簡単にできることをやり続けた
  7. アウフグースとの出会いが転機に
  8. 「おひとりサウナ」をオープン
  9. サウナ文化を広めるために

 金城温泉元湯は2021年、月刊誌・月刊サウナ主催の第10回日本おふろ大賞で大賞に輝きました。温浴業界を盛り上げた人や施設を表彰するもので「40年の歴史のある銭湯を『サウナ』というキーワードで開花させ、北陸のサウナコミュニティーを夫婦で熱く盛り上げている」というのが受賞理由でした。

金城温泉元湯は銭湯としては珍しく炭酸水素塩泉と塩化物泉という二つの源泉を持ち、豊富な湯量(毎分470リットル)があります(金城温泉元湯提供)

 昨今のサウナブームで、ドイツ発祥のアウフグースが注目を集めています。これはサウナ内で熱い石に水をかけて発生した蒸気を、タオルなどであおいで利用客に熱波を送るサービスです。

 アウフグースは、発生させたロウリュ(水蒸気)を拡散させて空間を整える、風を送ることで発汗を促す、パフォーマンスを楽しんでもらうことで時間を忘れ身体の芯まで温まる、といった目的があげられます。

 「熱波師」と呼ばれる人が曲に合わせてタオルを振り、空気を攪拌しながら演舞するアウフグースは、エンターテインメント性が高く国内外で大会も開かれています。

 村崎さん夫妻はアウフグースに力を入れ、「だんなとヨメ」というユニット名でも活動中です。21年秋、「日本おふろ大賞」の表彰式に参加するため「大サウナ博2021」の会場に訪れた際には、同博で催された「第2回アウフグースジャパン」に参加し、準優勝しました。

「第2回アウフグースジャパン」で準優勝した村崎さん夫妻(大サウナ博2021提供)

 泉質の良さやアウフグースの取り組み、SNSの発信、サウナファンの口コミサイトなどで人気が高まり、県内外から注目の温泉施設となっています。

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