目次

  1. 大学の実習で農業に感動
  2. 農業ビジネスの基本を学ぶ日々
  3. 農場経営のオファーに即決断
  4. 全国のホームセンターに苗を販売
  5. 5年かけて開発したミニトマト
  6. 従業員の9割を女性に

 パナプラスは約1クタールの敷地にあるハウスで、200種類以上の野菜の苗を育て、全国のホームセンターや園芸店に年間約100万ポットを出荷しています。19年に発売を始めたトマトはホテルやレストランなどに出荷し、オンラインストアで一般販売しています。

5年間かけて開発したオリジナル銘柄の「高アミノ酸ミニトマト こくパリッ」

 小竹さんは東京都八王子市の住宅地で生まれ育ち、土を触ったこともほとんどありませんでした。当時は客室乗務員を目指していて、英米文学科のある大学に進学しました。

 農業と出会うきっかけは1年生のときでした。

 「必修科目に野菜を育てる授業があったんです。ただ、虫は嫌いで、日焼けもするし、最初はすごく嫌でしたね。できあがった野菜は割れていたり、曲がっていたり。絶対おいしくないと思い、ずっと口にしていませんでした」

 しばらくして育てた野菜で作ったけんちん汁を食べる授業があり、小竹さんの印象が一変します。

 「仕方なく食べたら、野菜が甘くておいしくて感動しちゃったんです。その日のうちに将来は農業をやると心に決めました」。小竹さんは2年生でもその実習を選び、3年生でも単位には関係なく参加したそうです。

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