目次

  1. 社員が加わりプロトタイプを制作
  2. 松川レピヤンが示したビジョン
  3. 「おさがり」から生まれた試作品
  4. 若手社員に企画を委ねたワカヤマ
  5. デッドストックを輝かせた塗装
  6. 従業員との共同作業が財産に
  7. 社員の成長につながる機会に

 福井県は越前漆器など多くの伝統工芸があり、ものづくりの産地として知られています。「Dcraft デザイン経営リーダーズゼミin関西」は、福井県内の企業がデザイン経営のノウハウを持つロフトワークとともに課題解決への企画を立てるプログラムです。22年9月から半年間、先進企業を視察したり、デザイナーら専門家の支援も受けたりしながら進めました。

 今回参加したのは、織物の製造販売を手がける松川レピヤン(坂井市)、めっきや塗装など表面加工処理を行うワカヤマ(鯖江市)です。ともにサプライチェーンの一部を担い、日ごろは消費者の声に直接触れる機会が少ないといいます。

 松川レピヤンは松川敏雄社長の次男で工場長の松川享正さん(37)、ワカヤマは2代目社長の若山健太郎さん(39)がリードしました。

 Dcraftに対しては、それぞれ対照的な立場で臨みました。松川さんは社員と共通認識を持つため、自身を含めた横断的なチームを編成し、若山さんは若手社員の成長を目標に「ものつくり戦略室」という部署に任せ、結果のフィードバックに徹しました。

 導入プログラムでは、双方の企業や福井県内でデザイン経営に取り組むジャクエツ(敦賀市)を訪問。実践プログラムでは消費者アンケートなどをもとに各社がアイデアを出し、プロトタイプを制作するサイクルを2度にわたって行いました。

京都市で開かれたイベントでもDcraftの取り組みが発表されました(ロフトワーク提供)

 23年2月に京都市で開かれたロフトワーク主催のイベントで、両社は実際に制作したプロトタイプを展示し、トークイベントなどにも登壇しています。アプローチは異なりますが、どちらも自社の強みを生かしながら、地域とのつながりを形にする個性的なアイデアが生まれました。次章からデザインの力を使った両社の課題解決への取り組みを詳しく見ていきます。

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