目次

  1. 8年連続のギネス認定
  2. 電通でスイーツ開発に携わる
  3. 父の他界で「腹が決まった」
  4. 経営資源をフィナンシェに集中
  5. 数値管理と評価制度を見直し
  6. ほぼ100%自社製造に
  7. 海外でも同じ品質のお菓子を
  8. 業績不振の個人店を継承
  9. 東北支援も氷上競技部も
  10. 目指すはお菓子の総合商社

 夕刻の街中で足早に帰路を急ぐ人々の手に、3本のキャンドルが描かれた紙のバッグが握られています。キャンドルのロゴでおなじみの「アンリ・シャルパンティエ」は、洋菓子の急成長ブランドです。

 シュゼットHDは1969年、蟻田さんの父・尚邦さんが兵庫県芦屋市で創業した小さな喫茶店が前身です。C3(シーキューブ)、カサネオ、バックハウスイリエというブランドも立ち上げ、23年現在、国内145店舗、海外6店舗を展開しています。

 フランス発祥の焼き菓子・フィナンシェが看板で、シュゼットではオリジナルの発酵バターや自社挽きのアーモンドを使って人気を集め、年間2800万個を売り上げています。

看板商品のフィナンシェ(シュゼットHD提供)

 蟻田さんが幼いころ、店はいつもにぎわい、自身も母に連れられてデザートを食べました。働く父はあこがれで、将来は自分もお菓子屋さんをやりたいと漠然と考えていました。

 父は75年に神戸そごう、85年に横浜そごうに出店、87年には新ブランドC3の店を展開しました。蟻田さんは「高校に入ったころは、こんな大きな会社を継ぐなんてできないと思っていたほどです」。

創業当時の店舗(同社提供)

 蟻田さんは大学卒業後、電通に就職。「就職浪人などを重ねて3回目(の挑戦)で滑り込み、入社が決まってから燃え尽き症候群のようになりました」

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