駅弁の老舗「吉田屋」、全国で554人に食中毒 原因は弁当の米飯か
1892年設立の老舗駅弁メーカー「吉田屋」(青森県八戸市)の販売した弁当を食べて食中毒と断定された人が2023年10月6日時点で29都道府県で521人に上っています。八戸市保健所が公表しました。原因は9月15日、16日に製造された弁当にあるとして、9月23日、吉田屋に対し、営業禁止命令を出していましたが、11月4日に解除しました。
1892年設立の老舗駅弁メーカー「吉田屋」(青森県八戸市)の販売した弁当を食べて食中毒と断定された人が2023年10月6日時点で29都道府県で521人に上っています。八戸市保健所が公表しました。原因は9月15日、16日に製造された弁当にあるとして、9月23日、吉田屋に対し、営業禁止命令を出していましたが、11月4日に解除しました。
吉田屋の公式サイトによると、1892年(明治25年)に尻内駅(現・八戸駅)構内で営業開始したのが始まりといいます。従業員数は、2022年7月時点で81人です。
「ファベックス 惣菜・べんとうグランプリ」で「駅弁・空弁部門 金賞」を8年連続受賞しており、全国の百貨店の催事に出店したり、スーパーで販売したりするなど全国で知名度があります。
八戸市の公式サイトによると、吉田屋で9月15日、16日に製造された弁当により、食中毒が発生。
このことが、食品衛生法違反にあたるとして、八戸市は9月23日に営業禁止命令を出しました。原因として、弁当から黄色ブドウ球菌(エンテロトキシンA型)とセレウス菌(エンテロトキシン産生)が検出されたといいます。吉田屋は17日から営業を自粛しています。
八戸市保健所によると、食中毒が確認されたのは、29都道県で554人に及ぶといい、吉田屋は「保健所から必要な情報の提供を受けるとともに、当該商品を販売された店舗の関係者と協力して、謝罪と被害の弁償に尽力して参ります」とコメントしています。
吉田屋は食中毒の経緯についても説明しています。
9月の連休に向けた注文に対応しようと米飯を県外の委託業者から仕入れ、弁当を製造していました。しかし、食材の受け入れにあたり必要な作業を怠っており、「その結果、当該食材(米飯)に付着していた菌が増殖するなどして製造された商品に含まれることになったと考えております」とコメントしています。
八戸市は10月16日、会見を開き、食中毒の推定される原因について次のように指摘しています。
八戸市は11月4日、社外から受け入れた米飯の取り扱いの改善などを確認し、営業禁止処分を解除しました。
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