事業再構築補助金の代理申請を疑われないために 中小企業庁「自分の端末で」
国の事業再構築補助金の申請をめぐり「公募要領で禁止されている代理申請をしていないのに疑われた」といった投稿がSNSで相次いでいます。これに対し、事業再構築補助金を担当する中小企業庁技術・経営革新課は「同じ端末から複数の申請が出されている場合に疑義が生じる可能性があるので自分のパソコンから申請してほしい」とコメントしています。
国の事業再構築補助金の申請をめぐり「公募要領で禁止されている代理申請をしていないのに疑われた」といった投稿がSNSで相次いでいます。これに対し、事業再構築補助金を担当する中小企業庁技術・経営革新課は「同じ端末から複数の申請が出されている場合に疑義が生じる可能性があるので自分のパソコンから申請してほしい」とコメントしています。
代理申請とは、事業者の代わりに支援機関やコンサルタントなどが補助金の申請作業などをすることを指しています。コロナ禍で注目を浴びた事業再構築補助金は、事業者の代わりに事業計画を作り、見返りに高額な成功報酬を請求するといった悪質な業者が問題となっていました。
中小企業庁によると、こうした行為を防止するため、公募要領では代理申請の禁止を明確化したといいます。
代理申請は不正アクセスとなるため、一切認められず、当該申請は不採択となる上、以後の公募において申請を受け付けないことがあります。
事業再構築補助金の公募要領
本事業の申請にはGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。未取得の方は、速やかに利用登録を行ってください。
本アカウントは、事業者情報の再入力の手間を省くため、補助金交付候補者の採択後の手続きにおいても利用します。
本アカウント及びパスワードを外部支援者等の第三者に開示することは、GビズIDの利用規約第10条に反する行為であり、トラブルの原因となり得ますので、ご注意ください。
実際に、複数の事業者に対し、補助金事務局から「アクセス解析の結果、通常では考えられない方法での申請だった」として代理申請の疑義が生じているとの連絡が寄せられています。
連絡を受けた事業者によると、疑義を晴らすためには、事務局に対し定められた期限までに証憑を示す必要があります。ただし、疑義が晴れなかった場合は不採択となり、次回以降の公募でも申請を受け付けない可能性があるとの説明を受けたといいます。
こうした状況に対し、どういった場合に疑義となるのかはっきりしない、本当にアクセス解析できちんと代理申請を見抜けるのかといった意見がSNS上で出ています。
これに対し中小企業庁技術・経営革新課は「単純なネットワーク解析ではなく、専門家も交えて合理的な形でアクセス解析している」と説明。
↓ここから続き
そのうえで代理申請の疑義を持たれないようにするために「自分の端末から申請してください」と説明しています。
自宅や支援機関の事務所など自社の事務所以外のネットワーク上から申請したり、複数の場所で作業したりしても問題とはならない一方、支援機関が所有するパソコンや、他社と共有できるパソコンなど、同じ端末から複数の申請が出された場合に代理申請の疑義が生じる可能性があるといいます。
さらに、疑義を認めなかったときの対応については「疑義を晴らしきれなかったからといって一律に今後の申請を一切受け付けないということではない。個別の事情に応じて対応する」と回答しました。
SNS上では事務局の対応を疑問視する投稿が相次いでいます。これに対しては「事業者からの問い合わせに対し、強い言葉を使うのではなく疑義を晴らすための対応を丁寧に伝えるよう事務局を指導した」と話しています。
代理申請については、西村経産相もSNSで投稿しています。
(続きは会員登録で読めます)
ツギノジダイに会員登録をすると、記事全文をお読みいただけます。
おすすめ記事をまとめたメールマガジンも受信できます。
おすすめのニュース、取材余話、イベントの優先案内など「ツギノジダイ」を一層お楽しみいただける情報を定期的に配信しています。メルマガを購読したい方は、会員登録をお願いいたします。
朝日インタラクティブが運営する「ツギノジダイ」は、中小企業の経営者や後継者、後を継ごうか迷っている人たちに寄り添うメディアです。さまざまな事業承継の選択肢や必要な基礎知識を紹介します。
さらに会社を継いだ経営者のインタビューや売り上げアップ、経営改革に役立つ事例など、次の時代を勝ち抜くヒントをお届けします。企業が今ある理由は、顧客に選ばれて続けてきたからです。刻々と変化する経営環境に柔軟に対応し、それぞれの強みを生かせば、さらに成長できます。
ツギノジダイは後継者不足という社会課題の解決に向けて、みなさまと一緒に考えていきます。