育休中等業務代替支援コース 厚労省が両立支援等助成金に創設へ
厚生労働省は、両立支援等助成金の一部を見直し、育児休業取得時の業務代替支援を独立・拡充させた「育休中等業務代替支援コース」(仮称)を創設します。2023年度補正予算案のなかで明らかにしました。事業主に対し、育休取得者1人あたり最大125万円を助成する予定です。
厚生労働省は、両立支援等助成金の一部を見直し、育児休業取得時の業務代替支援を独立・拡充させた「育休中等業務代替支援コース」(仮称)を創設します。2023年度補正予算案のなかで明らかにしました。事業主に対し、育休取得者1人あたり最大125万円を助成する予定です。
両立支援等助成金は、働き続けながら子育てや介護を行う労働者の雇用の継続を図るための就業環境整備に取り組む事業主に対して支給する助成金です。
両立支援等助成金では、これまでにも「代替要員確保時」と「職場復帰時(職場支援加算)」の代替要員確保に対する支援制度などがありましたが、厚労省は新たに「育休中等業務代替支援コース」を設ける予定です。
厚労省によると、育休中等業務代替支援コースとは、育児休業や育児短時間勤務期間中の業務体制整備のため、業務を代替する同僚への手当支給や、代替要員の新規雇用(派遣受入含む)を実施した場合に事業主に助成をします。
人手の少ない中小企業で、労働者が育児休業や短時間勤務制度を利用しやすい環境整備を支援することで、労働者の雇用の安定を図ることを目的としています。
次のような場合に、助成金の支給対象となります。
1事業主につき、合計で1年度10人まで、初回から5年間申請できます。制度利用者1人あたりの支給額の見込みは以下の通りです。
育児休業中の手当支給は最大125万円です。業務体制整備経費として5万円(育休1ヵ月未満なら2万円)を助成します。また、事業主が代替要員に支払う手当額の3/4、月10万円を上限に12ヵ月まで助成する予定です。
育短勤務中の手当支給は、最大110万円です。業務体制整備経費として2万円を助成します。また、事業主が代替要員に支払う手当額の3/4、月3万円を上限に子どもが3歳になるまで助成する予定です。
育児休業中の新規雇用には最大67.5万円支給されます。代替期間に応じて以下の額を支給します
最短7日以上:9万円
最長6ヵ月以上:67.5万円
プラチナくるみん認定事業主の場合、育児休業中の手当支給は業務代替手当の支給額を4/5に割増します。育児休業中の新規雇用については代替期間に応じた支給額を最大82.5万円に割増します。
最短7日以上:11万円
最長6か月以上:82.5万円
育休取得者/制度利用者が有期雇用労働者の場合10万円加算(1か月以上の場合のみ)される見込みです。
さらに、育児休業等に関する情報公表加算もあります。申請前の直近年度の以下の取り組みを「両立支援のひろば」サイト上で公表した場合、2万円加算されます。
ただし、この加算は出生時両立支援コース、育児休業等支援コース、育休中等業務代替支援コース(仮称)で各1回限りです。
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