名古屋市のスクールランチめぐる談合 独禁法違反で6社に課徴金3.9億円
名古屋市が市立中学校で提供する「スクールランチ」の入札で、少なくとも2017年以降談合していたとして、公正取引委員会は2024年5月22日、独占禁止法違反(不当な取引制限)で「日本ゼネラルフード」(名古屋市)など6社に対し、再発防止に向けた排除措置命令と計3.9億円の課徴金納付命令を出しました。
名古屋市が市立中学校で提供する「スクールランチ」の入札で、少なくとも2017年以降談合していたとして、公正取引委員会は2024年5月22日、独占禁止法違反(不当な取引制限)で「日本ゼネラルフード」(名古屋市)など6社に対し、再発防止に向けた排除措置命令と計3.9億円の課徴金納付命令を出しました。
公取委が公表した独占禁止法違反の事業者名と課徴金額の一覧は以下の通りです。
違反企業の一部は、事業者の実態解明への協力度合いに応じた減算率などを適用する「調査協力減算制度」により、課徴金が減免されています。
名古屋市の中学校では、スクールランチと呼ばれる特色ある給食を実施しています。
公取委によると、談合の対象となった中学校スクールランチ調理等業務とは、名古屋市立の中学校(110校)向けに、受託事業者の工場での調理、学校配膳室での盛付け・配膳、各学校への配送・回収及び食器類の洗浄・消毒・保管等を行うことにより給食を提供する業務です。
18ブロック(名古屋市の行政区16区及び2中学校)に分割し、名古屋市が競争入札で発注していました。
8社は、遅くとも2017年以降、中学校スクールランチ調理等業務について、受注価格の低落防止等を図るため以下の合意をしていました。
そのうえで、次のような取り決めで受注予定者を決定し、8社のなかで中学校スクールランチ調理等業務のすべてを受注していたといいます。
公取委は、公共の利益に反して、中学校スクールランチ調理等業務の取引分野における競争を実質的に制限していたとして、2024年5月22日、名古屋市が発注する中学校スクールランチ調理等業務の入札参加業者に独占禁止法にもとづき、コンパスグループ・ジャパンとサンフードを除く6社に対し、排除措置命令及び課徴金納付命令を出しました。
公取委によると、すでに談合は取りやめられたといいますが、6社は2024年12月23日までに、総額3億9296万円を支払う必要があります。
おすすめのニュース、取材余話、イベントの優先案内など「ツギノジダイ」を一層お楽しみいただける情報を定期的に配信しています。メルマガを購読したい方は、会員登録をお願いいたします。
朝日インタラクティブが運営する「ツギノジダイ」は、中小企業の経営者や後継者、後を継ごうか迷っている人たちに寄り添うメディアです。さまざまな事業承継の選択肢や必要な基礎知識を紹介します。
さらに会社を継いだ経営者のインタビューや売り上げアップ、経営改革に役立つ事例など、次の時代を勝ち抜くヒントをお届けします。企業が今ある理由は、顧客に選ばれて続けてきたからです。刻々と変化する経営環境に柔軟に対応し、それぞれの強みを生かせば、さらに成長できます。
ツギノジダイは後継者不足という社会課題の解決に向けて、みなさまと一緒に考えていきます。