目次

  1. 大賀とは 1919年創業の紳士服メーカー
  2. 大賀、コロナ禍で債務超過へ
  3. 同業者から支援の意向も

 大賀の公式サイトによると、1919年に勝根又商店として創業し、1969年に「大賀」に社名変更しました。「キングタイガー」のスーツブランドとして知られ「CORNELIANI(コルネリアーニ)」など海外ブランドとも提携していました。

 帝国データバンクによると、全国の百貨店や紳士服専門店に販路を構築。百貨店のプライベートブランド紳士服のOEM製造も手がけていました。

 事業拡大するなかで全国主要都市に営業所を開設し、生産能力でも大阪府内に加え、北海道、宮崎、栃木、宮城、秋田に工場を開設し、1992年7月期には年売上高約334億8300万円を計上していました。

 しかし、バブル崩壊以降、景気悪化や安価な海外製品の流入、クールビズやビジネスカジュアルの浸透などの影響により、売り上げが減少し赤字経営が常態化。

 金融機関には返済のリスケジュールを要請していたといいます。追い打ちをかけるように、2020年以降のコロナ禍で売り上げが急減。

 政府系金融機関から追加融資を受けながら、製造子会社を吸収合併するなどの合理化を進めていたものの、2023年7月期の年売上高は約27億8100万円に落ち込み、資材価格の上昇や円安の影響もあって採算改善が進まず、資金繰りが限界に達したといいます。

 今後は、スポンサーを選定して再建を進める予定です。すでに支援の意向を表明している同業者が出てきているといいます。