目次

  1. 家庭用ストーブでナンバーワン
  2. 「青い炎」をイメージしたロゴに
  3. 上位モデルを増やして利益率アップ
  4. 「ハイドーゾ生産方式」を継続
  5. 「脱石油」製品を事業の柱に
  6. 自分が前に出るよりも

 ダイニチ工業は1964年、吉井さんの祖父の佐々木文雄氏が、石油バーナーや石油ふろ釜を製造販売するメーカーとして、新潟県三条市で創業しました。

ダイニチ工業製の家庭用石油ファンヒーター(ダイニチ工業提供)

 その後、1971年に開放式の石油暖房機器(ブルーヒーター)を製造販売したことで、石油ストーブメーカーとしての地位を確立。現在、家電量販店で販売されている家庭用ストーブの販売数量では、業界トップシェアを獲得しています。

 直近の売上高は196億5千万円(2024年3月期)、従業員数は500人(2024年4月現在)です。

ほとんどの製品を新潟市の本社工場で製造しています(ダイニチ工業提供)
ほとんどの製品を新潟市の本社工場で製造しています(ダイニチ工業提供)

 吉井さんが幼少のころ、1999年から社長を務めた父久夫さん(現会長)が、家で仕事について話すことはほとんどありませんでした。「自分が会社を継がないといけないというのはなんとなく思っていましたが、誰かに言われたことはありませんでした。祖父や父が働いている会社を見てきたため、ダイニチ工業に対するあこがれはありました」

 大学院に進んだ後、就職するタイミングで、ダイニチ工業に入社したいと父に相談しましたが、「普通に(他の会社に)就職するように」と勧められ、関西に拠点があるメーカーに技術者として就職しました。

 その後、父から話があり、2014年4月にダイニチ工業に入社しました。

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