目次

  1. SEOとは 検索エンジン最適化とはどんな意味?
    1. Google検索に表示されるまでの手順
    2. Google検索結果と掲載順位が決まる仕組み
  2. 自分でできるSEO対策 キーワード選定が重要
  3. SEO対策会社に依頼するときの注意点
  4. SEO対策会社と面談するときに役立つ質問一覧
  5. SEOは長期戦

 SEOとは、「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」の頭音字をつなげた言葉です。

 検索エンジン最適化と言われてもあまりなじみのない言葉です。Google検索セントラルによると、SEOは、Google検索での存在感を高める取り組みのことだとしています。そのために、まずユーザーが見つけやすく閲覧しやすいサイトにする工夫する必要があります。

 Googleも含む「ユーザー」が閲覧しやすい工夫について簡単に紹介します。

 Google検索セントラルによると、Webページを作ってから、Google検索に表示されるまでには、次の手順を踏みます。

  1. クロール: Googleは、クローラーと呼ばれる自動プログラムを使用して、ウェブ上で見つけたページからテキスト、画像、動画をダウンロードする
  2. インデックス登録: Googleは、見つけたページ上のテキスト、画像、動画ファイルを解析し、その情報をGoogleインデックス(大規模なデータベース)に保存する
  3. 検索結果の表示: ユーザーがGoogleで検索すると、Googleはユーザーの検索語句に関連するWebページなどを表示する

 Googleのクローラーがサイト内を巡回し、認識してもらいやすくするには、サイトマップを設置する、サイトの階層構造をシンプルにする、HTML、titleタグやh2タグなどを適切に配置するといった対応が必要となります。

 次にGoogle検索で検索上位に自サイトが表示されるための工夫です。Googleは「残念ながら、Googleでのランキングがトップになるような秘訣はありません」と説明しています。ただし、検索上位に表示されるような「高品質のコンテンツ」と判断される基準として、Googleは以下のような自己評価を勧めています(抜粋して紹介します)。

  • 独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか。
  • 実質的な内容を伴う詳細または包括的な説明が記載されていますか。
  • 他のソースを参考にした場合は、付加価値とオリジナリティを十分に示すものですか。
  • メインの見出しやページタイトルは、内容を要約して説明する有用なものですか。
  • メインの見出しやページタイトルは、誇張や不快感を与えるものではありませんか。
  • 雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値がありますか。
  • 検索結果に表示された他のページと比較した場合、実質的な価値を提供していますか。
  • コンテンツに誤字やスタイルに関する問題はありませんか。
  • 明確な情報源、掲載されている専門知識の証左、著者またはコンテンツを公開しているサイトの背景情報(例: 著者のページへのリンク、サイトの概要ページ)を示すなど、掲載内容が信頼性の高いものであることを示すための情報を提供していますか。
  • 専門家または愛好家によって執筆され、レビューされていますか。
  • 明らかな事実誤認はありませんか。

 Googleは数か月おきに、検索アルゴリズムとシステムに大規模な変更を加える「コアアップデート」を実施しています。目先のGoogleの検索順位付けのルールを細かく分析するよりも、ユーザーを第一に考えたコンテンツの制作する原則を守った方が中長期的に見てサイトの信頼性につながります。

 たとえば、製造業を営む経営者なら、自社の製品に関する詳細な情報や、業界のトレンド分析、製品の使用方法や保守についてのアドバイスなどのコンテンツを作ると、ユーザーに喜ばれる記事になるかもしれません。

 また、検索順位に直接の影響を与えるわけではありませんが、検索評価ガイドライン(PDF方式)によれば、WebコンテンツをつくるときにはE-E-A-T、つまり、エクスペリエンス(Experience)、高い専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)を意識すると良いでしょう。

 一言で言うと、コンテンツ制作者が、テーマに沿った専門知識を持ち、正確な内容だと信頼できる要素をきちんと明示することです。

 ツギノジダイに掲載されている記事は、専門知識を持った人が書いていることかが分かるように著者欄を設けたり、引用元に関連リンクを貼って情報源を明示したりするなどの工夫をしています。

 Googleは「小規模なローカルビジネスの経営者は、おそらく、(SEOの)作業の多くを自分で行うことができます」と紹介しています。

  • 質の高いコンテンツを自分で作る
  • ページの読み込み速度を改善する
  • スマホ用に最適化されたページを用意する
  • 適切なタイトルタグとメタディスクリプションを設定する

 GoogleがYoutube上で解説動画を多数用意していますので、参考になる部分は取り入れましょう。

 SEOで重要なことはキーワード選定です。自社サイトに来てほしい読者が関心のあるテーマであることが大切です。そのため、そのキーワードは自社にとって本当に来てほしい読者向けなのか、そのキーワードで検索数が一定数以上あるかが重要になります。

 ツギノジダイ編集部には毎日のように、SEO対策の必要性や改善を訴える代理店やコンサルタントからたくさんの営業メールが届きます。

 「キーワード、タイトル、見出しの3つの要素がコラムページにて適切に設定されていないことが見つかりました」「サイトを調査し、弊社のノウハウを活用することで記事の順位向上を高確率で実現できると考え、貴社にお声がけをいたしました」「相互リンクを貼ることでSEO向上効果が見込まれます」……。

 Googleにさえ、次のような営業メールが届くことがあるそうです。

 「貴社のウェブサイトにアクセスしたところ、ほとんどの主要な検索エンジンとディレクトリに登録されていないことがわかりました」

 Google検索セントラルは「SEO 業者を利用するメリットと、無責任なSEO業者によってサイトが被害を受ける可能性について必ず検討してください」と注意を呼び掛けています。

 サイトの改善や時間の節約につながる可能性がある一方で、悪質なSEO会社に依頼してしまうと、サイトや運営者の信用が損なわれるおそれもあるからです。

 SEO会社に依頼する場合は、Googleが禁止している「Google ウェブ検索のスパム」や「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」を照らし合わせると、判断材料になります。

 GoogleはSEO会社と面談するときの効果的な質問例も紹介しています。

  • 過去の作業のサンプルと成功事例をいくつか紹介してもらえるか。
  • Google 検索の基本事項に準拠しているか。
  • どのような結果が期待されるかと、その日程、成果はどのように測定するのか。
  • 同業種でどのような実績があるか。
  • 該当する国や地域でどのような実績があるか。
  • 外国語サイトの開発について、どのような経験があるか。
  • 最も重視している SEO 技術は何か。
  • 担当者とどのように連絡をとればよいか。サイトに加えたすべての変更に関する情報、およびアドバイスの内容に関する詳しい情報とその理由を伝えてくれるかどうか。

 また、SEO会社がクライアント企業にきちんと向き合っている場合は以下のような質問が来ると考えられるといいます。

  • お客様のビジネスやサービスを特別で価値のあるものにしているのはどのような点か。
  • 対象顧客はどういった人々か。
  • お客様のビジネスはどのような方法で収益を上げているか、また、検索結果をどのように活用しているか。
  • 他にどのような広告チャネルを使用しているか。
  • 競合相手はどこか。

 SEO会社から「検索順位保証」「リンクファーム」「生成AIを使った(人間の目で検証していない)コンテンツ大量生産」などの言葉が出てきた場合はGoogleのポリシーに違反していないか注意しましょう。

 Googleによれば、SEO対策は変更に着手してからメリットが得られるようになるまで、通常は4ヵ月から1年かかると説明しています。

 短期間で結果を求めず、コツコツと改善を積み重ねる必要があります。また、自社サイト以外にもGoogleビジネスプロフィールをきちんと設定して、Googleマップ上で正確な情報が掲載されるよう工夫したり、SNSを活用したりと無料でも工夫できることはたくさんあります。

 一つずつ自社に合った情報発信方法を探していきましょう。