目次

  1. DeepSeekとは ChatGPTとの違い
  2. 個人情報保護委、DeepSeekについて情報提供

 DeepSeekとは、人工知能(AI)を専門とする中国企業で、オープンソースの大規模言語モデル(LLM)を開発しています。

 DeepSeekはサイト上で「DeepSeekは企業のニーズに合わせた高度なAIソリューションを提供し、(米OpenAIが提供する)ChatGPTは多用途で使いやすい会話AIとして幅広いユーザーを対象としています。どちらを選ぶかは、特定の業界向けAIツールを必要とするか、汎用AIが必要かによって異なります」と説明しています。

 DeepSeekの低コストな生成AIモデルが注目され、2025年1月下旬に米国の株式市場でAIや半導体関連株が下落した「DeepSeekショック」も起きました。ただし、米メディアはOpneAIの学習を移行させた「蒸留(ディスティレーション)」が行われた可能性があると報じています。

 注目が集まっているDeepSeekについて、個人情報保護委の公式サイトで、情報提供がありました。

 「同社(DeepSeek)が公表するプライバシーポリシーは中国語と英語表記のもののみとなっています。このため、同社が公表するプライバシーポリシーの記載内容に関して、以下のとおり、情報提供を行います」とのことです。

 具体的には、サービスの利用に伴いDeepSeek社が取得した個人情報を含むデータは、中国に所在するサーバに保存されることと、個人情報を含むデータには、中国の法令(中華人民共和国個人情報保護法、サイバーセキュリティ法、データセキュリティ法、中華人民共和国国家情報法)が適用されることを説明しています。

 個人情報保護委の公式サイトは「中国の国家安全機関、公安機関等は、国家安全保障や犯罪捜査の目的に限らず、広範な情報収集活動の目的のもと、企業や個人に対して、その保有する、個人情報を含む様々な情報を提供させ、収集・監視することが可能とされている。したがって、同国企業が提供するデジタルサービス等を本邦国民が利用する際、同国企業によって収集される利用者個人に関する情報も、当該国家安全機関、公安機関等による収集・監視の対象となり得るものと考えられる」と説明しています。

 すでに台湾など一部の国の政府機関ではDeepSeekの利用を禁じる動きがあります。