目次

  1. 優良木造建築物等整備推進事業とは
  2. 優良木造建築物等整備推進事業の募集概要
    1. 募集期間
    2. 募集の対象となる事業者
  3. 募集するプロジェクトの要件
    1. 普及枠の要件
    2. 先導枠の要件
  4. 補助金の上限額と算定方法
    1. 普及枠
    2. 先導枠
  5. 応募手続き

 令和7年度優良木造建築物等整備推進事業の公式サイトによると、優良木造建築物等整備推進事業とは、地球規模の課題であるカーボンニュートラルの実現に貢献するため、中大規模の木造建築物の普及を促進することを主眼としています。

 木材は、成長過程で二酸化炭素を吸収し、建築物として利用されることで炭素を長期にわたり貯蔵する効果が期待されています。

 単に木造化を推進するだけでなく、先導的な設計・施工技術の導入を支援することで、より高性能で持続可能な木造建築の実現しようとするねらいがあります。

 令和7年度優良木造建築物等整備推進事業の評価事務局の公式サイトに掲載された応募要領によると、募集概要は以下の通りです。

 2025年4月1日(火)~4月30日(水)17時必着です。第2回目以降の募集については、1回目の応募状況を踏まえ検討するとしています。

 事業の提案者および補助を受ける者は、原則として、提案を実施する予定の建築主となります。ただし、建築主を代表者とする共同での応募や、建築主と代理契約を交わした者が実務をすることもできます。

 ただし、以下のいずれかに該当する者は、原則として応募できません。

  • 過去3年以内に国交省の住宅局所管事業補助金で、交付決定の取消しに相当する理由で補助金の返還を求められたことのある者等(団体を含む)
  • 暴力団または暴力団員であること、ないしは、暴力団または暴力団員と不適切な関係にあること

 応募するときは、上記に該当しないことを申告する必要があります。虚偽の申告が判明した場合には、採択の取消しや補助金の返還が求められることがあります。

 以下の2つの枠組みでプロジェクトを募集しています。

  1. 普及枠:炭素貯蔵効果が期待できる中大規模木造建築物の普及に資するプロジェクト
  2. 先導枠:1.の内、木造化に係る先導的な設計・施工技術が導入されるプロジェクト

 先導枠に応募し不採択となった場合でも、自動的に普及枠への応募があったものとみなされます。

 ただし、以下のプロジェクトは募集の対象となりません。

  • 設計のみでその後の整備を伴わないプロジェクト
  • 事業の採択・補助金交付決定以前に既に着手している実施設計や建設工事
  • 具体的な実施体制が確保されていないアイデアのみの提案や資金計画が伴わない事業の提案、事業を実施する予定のない評価のみを目的とした提案
  • 風俗営業など公的な資金の使途として、社会通念上、不適切であると判断される用途を目的とするもの

 普及枠では、以下のすべての要件に適合するプロジェクトが対象となります。

主要構造部に木材・木質材料を使用する建築物であること

 以下のいずれかを満たす必要があります。

  • 木造の建築物(主要構造部の全てを木造とした建築物)
  • 建築物の部分が木造の建築物(木造部分と非木造部分の床面積を明確に区分できる構造)
  • 補助対象部分の主要構造部に床面積1㎡あたり0.05㎥以上の木材・木質材料を使用する混構造の建築物。ただし、補助対象部分の床面積が5,000㎡超10,000㎡以下の場合、主要構造部の木材使用量が150㎥を超える場合はこの限りではない

整備する建築物が以下のいずれかに該当すること

共同住宅等・事務所:階数が4以上のもの、または階数が3以上のもの
非住宅(事務所を除く。):延べ面積が3,000㎡を超えるもの

 ただし、建築基準法上、耐火構造又は準耐火構造とすることが求められるものに限ります。

整備する建築物が以下のいずれかの用途であること

  • 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
  • 病院、診療所、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎、児童福祉施設等
  • 学校、体育館、博物館、美術館、図書館 等
  • 百貨店、マーケット、展示場、物品販売業を営む店舗 等
  • 事務所 等

普及啓発への貢献

 多数の利用者等に対する木造建築物の普及啓発に係る取組としてすべて満たす必要があります。

  • 竣工後に内覧会や地域イベント等で多数の者の目に触れる機会を設ける計画があること
  • 国土交通省または評価事務局の求めに応じ、技術情報(設計図書等)を公表すること
  • 床が木造の場合は、竣工時に床衝撃音データを取得し国土交通省へ提供すること
  • 国土交通省が建設工事費、修繕費、維持管理費等の情報を公表することに協力すること
  • 炭素貯蔵量を算定・表示すること

新築建築物の要件

 新築の建築物は、原則として、住宅部分はZEH水準、非住宅部分においてはZEB水準に適合する必要があります。ただし、CASBEEのSランクまたはこれと同等以上の性能を有するものとして第三者評価を取得するものはこの限りではありません。

建築区域の要件

 整備するものが新築の住宅である場合、原則として以下の区域外である必要があります。

  • 土砂災害特別警戒区域
  • 災害危険区域(急傾斜地崩壊危険区域または地すべり防止区域と重複する区域)
  • 市街化調整区域(土砂災害警戒区域または浸水想定高さ3m以上の区域)

都市再生特別措置法関連

 原則として、都市再生特別措置法に基づく勧告に従わなかった旨が公表されている計画でないこと。

木材の再生利用

 伐採後の再造林や木材の再利用等に資する取組として、以下のいずれかの対応が必要です。

  • 持続可能な森林から産出された木材を使用すること
  • 再利用木材を使用すること
  • 解体後の再利用を念頭においた木質部材を使用すること
  • その他これらと同等以上の取組

支払い

 原則として、2025年度中に実施設計または建設工事に着手し、2025年度予算として補助対象の出来高に応じた支払いが完了する必要があります。

 先導枠では、上記の普及枠の要件に加え、以下のすべてに適合するプロジェクトが対象となります。

 まず、構造・防火面で先導性に優れた設計または施工技術が導入されるとともに、耐久性にも十分な配慮がなされた事業計画である必要があります。

 評価委員会の評価のポイントとしては、新たな技術の導入、既往技術の新たな組合せ、過去の課題を踏まえた改善・改良、近年の法改正等を活用した取組、木造建築物の耐久性確保に関する取組等があります。

 つぎに、使用する材料や工法の工夫により整備コストを低減させるなど、木材利用に関する建築生産システムについて先導性を有する計画である必要があります。

 評価委員会の評価のポイントとしては、新たな技術導入によるコスト面への配慮、工場生産化やデジタル化による生産性向上・工期短縮、一般流通材や規格化された木質材料の活用、地域の事業者で対応可能な設計・施工技術の採用等があります。

 さいごに、建築物の木造化に係る先導的な技術について、竣工後にその内容を検証し、とりまとめて公表することが求められます。

 補助金の額は、普及枠と先導枠でそれぞれ上限額と算定方法が異なります。

 補助上限額は2億円です。

  • 調査設計計画費:木造化に係る費用の1/2以内の額で、国土交通省が認める額。なお、木造化と無関係な一般的な設計費の部分は対象外
  • 建設工事費:木造化した場合としない場合の建設工事費の差額(掛増し費用相当額)の1/3以内の額で、国土交通省が認める額(比較設計方式)。掛増し費用相当額の1/3以内の額の算定は、建設工事費の7%以内の額(全体計算方式)とできる

 補助上限額は3億円です。

  • 調査設計計画費:先導的な木造化に係る費用の1/2以内の額で、国土交通省が認める額。木造化と無関係な一般的な設計費の部分は対象外
  • 建設工事費:木造化(先導的な設計・施工技術を用いたもの)した場合としない場合の建設工事費の差額(掛増し費用相当額)の1/2以内の額で、国土交通省が認める額(比較設計方式)。掛増し費用相当額の1/2以内の額の算定は、当該建築物の建設工事費の10%以内の額(全体計算方式)とできる

 応募者は、募集要領に従い、必要書類を作成し提出する必要があります。応募書類は、〒104-0043 東京都中央区湊3-4-4 中央山田ビル2F 一般社団法人 木を活かす建築推進協議会内 優良木造建築物等整備推進事業 評価事務局に提出する必要があります。

 詳しくは、優良木造建築物等整備推進事業の公式サイトへ。