発表前日に知った社長就任

 荻野さんが、次期社長に選ばれたことを知らされたのは、前社長(浅田剛治さん)の引退発表の前日でした。

 「その半年ほど前、2人でサウナに行ったときに『お前、次の社長をやる気はあるか?』と聞かれましたが、お酒も少し入っていたし、冗談かと思っていました。会食などに同伴されてもらう機会は多かったので、今考えれば目をかけてくれていたのかもしれませんね」と荻野さんは笑います。

前社長の浅田さん(写真左)は、日頃から「45歳で引退する」と公言し、予定より約1年遅れの46歳で荻野さんに道を譲った

 横浜エリアのゼネラルマネージャーから取締役たちを飛び越えるようにして社長に就任した荻野さん。

 「当時役員を務めていた方々はみな優秀で、私より適任に思える方ばかりでした。『この人達が支えてくれるなら、自分でも社長としてやっていけるのではないか』と引き受けることができたのです」

社長就任後の全店舗訪問で見えてきた課題

 代表取締役就任後、荻野さんは、まず自分で全国の現場の状況を把握したいと考えて、半年間は営業本部長を兼任しました。その間に、全国のすべての店舗(結婚式場)をそれぞれ2回程度訪問。

 「1店舗あたり1~2日の滞在でしたが、担当ゼネラルマネージャーとミーティングをしたり、若いスタッフを誘って食事にも行って話を聞いたり。社員がモチベーション高く、意欲的に業務に取り組み、会社を愛してくれていることを実感しました。同時に、1つの大きな課題が見えてきたのです」

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