目次

  1. GoToトラベル事業はいつからいつまで?
  2. 繁忙期は割引の対象外に
  3. 2020年実施時との割引の違い
    1. 割引率
    2. 割引上限額
    3. クーポン
  4. 割引の条件は
    1. 「ワクチン・検査パッケージ」を活用
    2. 観光目的でないものは対象外
  5. 感染対策は

 「新たな GoTo トラベル事業」について説明している観光庁の資料(PDF方式:775KB)によると、「専門家の意見をふまえ、年末年始の感染状況等を改めて確認した上」でトラベル事業を実施するとあります。早ければ 2022 年の1月中旬ごろから、全国でトラベル事業が再開される見通しです。

 再開後はゴールデンウィーク(GW)前まで国が事業を担いますが、GW後は各都道府県が主体となって、7月の夏休み前ごろまで事業を続ける方針です。この事業主体の変更は、各都道府県が地域の事情に応じて、割引率などを上限範囲内で柔軟に変えられるようにするためとのことです。終了時期も各都道府県の判断にゆだねられるため、地域によっては夏休みシーズンも割引が続く可能性があります。

 いずれの場合も、新型コロナの感染状況が落ち着いていることが前提です。急な感染拡大があれば、事業が中断されたり、実施時期が大きく変わったりする可能性があります。

 一方で3月下旬~4月上旬の春休みシーズン、4月下旬~5月上旬のGWは、割引の対象外となります。いずれも繁忙期で、割引がなくても十分な観光需要が見込まれること、割引があると観光地に人が集まりすぎて密になることなどが理由と観光庁は説明しています。具体的に何日から何日が対象外になるのか、細かい日程は検討中です。

 割引については、下記の表(GoToトラベルの事業者向け公式サイトをもとに作成)のとおりの変更点があります。

2020年実施時 2022年再開時
割引率 旅行代金の35% 旅行代金の30%

割引上限額(宿泊旅行、1人1泊あたり)

1万4000円

交通機関の利用とセットなら1万円

宿泊だけなら7000円

割引上限額(日帰り旅行、1人あたり)

7000円 3000円
クーポンの額 旅行代金の15%分

平日は3000円分

休日は1000円分

 2020 年に実施した時は、旅行代金の 35%が割引になりました。これが 30%に引き下げられます。高級旅館などに利用が偏らないようにするためとしています。

 2020年実施時は、1人1泊あたりの割引上限額は1万 4000 円でした。再開後は、旅行の形態によって上限額が変わります。バスや飛行機など交通機関の利用が含まれるツアーなら1人1泊あたりの上限額は1万円、交通機関の利用が含まれないツアーは7千円になります。交通機関を使った広域の旅行をうながすことなどが狙いだといいます。

 2020 年実施時は旅行代金の 15%分が、現地の土産店などで使えるクーポン券として配布されました。再開時のクーポンは旅行代金の額にかかわらず、平日は1日あたり3千円分、休日は1千円分が配布されます。休日に旅行が集中することを避けるためです。休日と平日の細かい定義、旅行が休日と平日にまたがる場合などの対応は検討中です。

 割引を受けられる条件として、政府はワクチン接種証明、もしくは新型コロナの陰性証明の提示を観光客に求める方針です。政府の「ワクチン・検査パッケージ」の実証実験にもとづいたガイドラインを参考にしてください。

 ビジネスでの出張や免許合宿など、観光目的でないものは引き続き割引対象外となります。一方で修学旅行や、会社での団体旅行などは割引対象です。こうした詳細な線引きは 観光庁のQ&A集(PDF方式:530KB)で確認できます。

 政府は観光客に守ってほしい感染対策として、「新しい旅のエチケット」(PDF方式:2.5MB)を改訂して発表しました。ワクチン接種後のマスク着用や手洗い、旅行の前後での健康チェックなどを呼びかけています。