目次

  1. 経営幹部の問題発言で大炎上
  2. 「上級国民」の炎上ケース
  3. 「ずれている」ことに気づかない
  4. リアルの場での言動が火種に
  5. 過去の炎上事例を把握する
  6. 言動は常にさらされている
  7. 炎上してしまった時は
  8. 指摘された内容の把握・分析を
  9. SNSと上手に付き合う

 2022年4月、大手飲食チェーンの幹部が大学の社会人向け講座で女性蔑視とも取られかねない問題発言を行ったことが、SNS上で広まる騒動が起きました。各メディアでも大きく取り上げられ、この幹部は役職の解任に追い込まれたのです。

 数年前から、従業員による不適切動画の投稿を起点とした「バイトテロ」がメディアで取り上げられる機会が増えました。利用客による不適切投稿「客テロ」なども話題になりました。

 それに加えて、昨今は企業上層部を起点とした炎上も取り上げられるようになり、これを「上層部テロ」と呼ぶそうです。連載最終回は、経営幹部による炎上のリスクと未然に防ぐためのポイントについて考えてみたいと思います。

 ネット上では、企業の経営者や地元の名士などを揶揄する「上級国民」という言葉があります。この「上級国民」の不適切な行為や言動に、ネットは敏感に反応します。以下のような炎上ケースが多いようです。

当人のSNS投稿など発信内容からの炎上
内部告発など、企業内からの暴露による炎上
当人の行為や発言を見たり聞いたりした人のSNS投稿から炎上
週刊誌などのスクープ記事からの炎上

 最近は実名でSNSを使ってコンスタントに発信している経営者も少なくありません。自社のことやプライベートの話題など内容は多岐にわたりますが、問題発言をしてしまうと、瞬く間に拡散されて炎上してしまいます。

 もちろん「揚げ足取り」のような指摘や批判もあるでしょう、しかし、炎上した発言の多くが時代錯誤で、少々世の中とずれた感覚を表に出すからこそ炎上しています。では、特に経営者や経営幹部が注意すべきケースとはどのようなものでしょうか。次章から具体的に説明します。

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