LINE青田努さんが解説「採用に強い中小企業は何をしているか」
ツギノジダイが2022年12月に開催したオンラインイベント「日本を変える中小企業リーダーズサミット2022」(中サミ、共催・Eight)で、LINEでタレントマネジメント、採用、人材育成などに携わる青田努さんは「採用に強い中小企業は何をしているか」をテーマに講演しました。すぐできる採用の取り組みなど講演のポイントを整理しました。(構成:牧野佐千子)
ツギノジダイが2022年12月に開催したオンラインイベント「日本を変える中小企業リーダーズサミット2022」(中サミ、共催・Eight)で、LINEでタレントマネジメント、採用、人材育成などに携わる青田努さんは「採用に強い中小企業は何をしているか」をテーマに講演しました。すぐできる採用の取り組みなど講演のポイントを整理しました。(構成:牧野佐千子)
目次
青田さんは講演で「そもそも採用力とは何によって構成されているのか」として、採用力を構成する要素を5つに分解して解説しました。
5つの要素のうち、「採用ブランド」や「採用予算」は短期的な取り組みでは効果が見えにくく、中小企業のがんばりどころとして「生産性」と「道具・技術」を紹介しました。
そこで、講演では「生産性」と「道具・技術」について重点的に話しました。青田さんは 生産性を高めるための採用活動の基本的なフレームを紹介しました。
「いい採用活動」とは以下の5つの要素を満たすことにあります。
いい採用活動を実現するには、KGI(GOALを数値で表したもの) -KFS(採用成功のカギとなる要素)-KPI(KFSを数値で表したもの)をきちんと整理することが大事だと青田さんは話します。
「採用活動をがんばっているのに成果がでない」を避けるには、成果が高まる構造を理解し、採用担当者として、どの活動が何に効くかを意図しながら設計する必要があると指摘しています。
採用活動の課題として、人材要件がうまく設計されていないことがあります。たとえば 「コミュニケーション能力が高い人」という採用条件でも、社員によって定義がバラバラで抽象度の高い採用条件を言語化できないまま募集してしまっている場合があるといいます。
そこで、人材要件は、以下のフレームにきちんと当てはめて考えることが必要です。
たとえば、具体的な業務ごとにどんなことをして欲しいのか、それができる人というのは 仕事でどういった行動・言動になるのかという「期待行動」を設定し、これを丁寧に一個一個書き出して、関係者で認識のすりあわせが大事だと青田さんは話しました。そして、人材要件を測るためにどうやって計測するのか(ジャッジ方法)も決める必要があると紹介しました。
さいごに「ターゲットに振り向いてもらうためのフレーム」として採用におけるメッセージ設計の鉄則を紹介。ホームページや求人広告、人材紹介会社を通じて募集する場合など、ターゲットに対して五つのフレームを踏まえてメッセージを設計していく必要があると話し ました。
これに加えて内定辞退されないよう、すぐできる工夫の一例として、一人一人の内定者用に「○○さんと働きたい理由」というように自社から期待する役割、期待値を盛り込んだ「オファースライド」を丁寧に作成し、伝えることを提案しました。
ツギノジダイでは23年2月7日、「中サミ」の講演をもとに中小企業の採用力を高める勉強会を、東京都中央区築地の朝日新聞東京本社で開催します。
LINEの青田努さんの講演「採用に強い中小企業は何をしているか」をもとに、グループワークを開催。参加者同士で「自社ができること」を振り返り、気づきをシェアします。
詳しくは下記のリンクをご覧ください。
2023年7月には第2回目となる「日本を変える中小企業リーダーズサミット 2023夏(仮)」の開催が決定しました。
次回は3日間の開催を予定しています。第1回でフォーカスしたDXや人材獲得、売上向上、トレンドに加え、新規事業開発、働く環境の改善、販路拡大など中小企業の成長を後押しする講演を充実させる予定です。詳しい内容は、後日公表します。
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