目次

  1. 組織における「二つの位置」
  2. 経営者にしかできないことは
  3. 「指示待ち社員」を生まないために
  4. 上司への相談は二つだけに
  5. リーダーはすべての責任を負う
  6. 「位置ずれ社員」を見抜くには

 組織マネジメントにおける「位置」には二つの意味があると考えています。一つ目は「組織の一員である」という意識です。この位置認識がない人は「組織は組織、私は私」という発言をします。「会社の言いなりになってはいけない」「個人を尊重することは大切」という考えが流行し、先の発言は何となく正しく聞こえるかもしれません。しかし、私たちはチーム戦をしているはずです。チームが負ければ社員も全滅することを理解しなければなりません。

 組織の一員としての自覚がなく、自分勝手な行動を取る「位置ずれ社員」は極めて厄介な存在です。こういう社員がいるときは、あいさつする、ユニホームを着用するといった誰でも守れるルールを用意し、順守させることから始めてみてください。

 もう一つの位置が「組織内の役割」です。これは、経理や総務、営業など与えられた自分の持ち場を守ろうとする意識のことになります。この位置がずれていると、自分が意思決定できないはずのことをできる、逆に意思決定できるのにできないと思ってしまいます。

内容をもとに編集部作成

 また、上司になれなれしい態度を取る部下や、指示を無視する社員もこの位置がずれている状態です。人間として偉い、能力が優れているという話ではなく、組織のなかで上司は重い責任を持つ存在です。部下はしかるべき態度で接するべきでしょう。

 部下に位置認識がない状態というのは、サッカーで例えるなら監督が戦術を決めたのに選手が「こんな作戦には同意していない」と言って勝手な行動を取るようなものです。ゴールキーパーが最前線で得点を狙うなんておかしいですよね。それぞれが自分の役割に集中できず、社内の意思決定が遅くなるので、組織の生産性も下がってしまいます。

 なぜ、こうした「位置ずれ」が起こってしまうのでしょうか。

(続きは会員登録で読めます)

ツギノジダイに会員登録をすると、記事全文をお読みいただけます。
おすすめ記事をまとめたメールマガジンも受信できます。