トヨタ自動車の豊田章男社長、退任へ 佐藤恒治・次期社長の経歴を紹介
トヨタ自動車は4月1日付で、豊田章男社長(66)が会長に就任し、佐藤恒治(こうじ)執行役員(53)が社長に昇格する人事を発表しました。社長交代は約14年ぶり。内山田竹志会長(76)は会長職を退き、代表取締役に就きます。
トヨタ自動車は4月1日付で、豊田章男社長(66)が会長に就任し、佐藤恒治(こうじ)執行役員(53)が社長に昇格する人事を発表しました。社長交代は約14年ぶり。内山田竹志会長(76)は会長職を退き、代表取締役に就きます。
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新社長となる佐藤恒治執行役員は、早稲田大学理工学部機械工学科を卒業後、1992年にトヨタ自動車に入社。エンジニアとしてカローラやプリウスの部品開発に携わり、2016年にはLexus International Co.のZLチーフエンジニアに就任しました。
社長就任にあたり、YouTube上の会見で「豊田社長からは『自分らしくやりなさい』と声をかけてもらった。自分らしく役割を果たしたい」「私自身は車をつくることが大好き。だからこそ、車をつくり続ける社長でありたい」と抱負を述べました。
加えてトヨタの今後については「トヨタのありかたを、車という形で示していきたい。車の本質的な価値を守り、新しいモビリティの形を提案していきたい。新チームでは、継承と進化をテーマに、創業の理念を大切にしながら、商品と地域を軸にした経営を実践し、モビリティカンパニーへのフルモデルチェンジに取り組む」と話しました。
佐藤執行役員は、2月13日に発表された役員人事に合わせて、重点事業の3本柱を発表しました。
トヨタ自動車の資料(2021年1月作成)によると、佐藤執行役員の経歴の詳細は次の通りです。
豊田社長は2023年1月26日のYouTube上での会見で、このタイミングでの社長交代について「トリガーとなったのは内山田会長が退任すること」と説明。「トヨタの変革をさらに進めるためには、私が会長となり、新社長をサポートする形が一番よいと考え、今回の決断に至った」と述べました。
佐藤執行役員を選んだ理由については「トヨタの思想、技、所作を身につけようと、車作りの現場で必死に努力をしてきた人だからです。トヨタのトップにつく人は、その体現者であって欲しい。そしてもうひとつは、車が大好きだからです。自分の会社の商品を大好きだといえる。これは本当に大切なこと。佐藤新社長なら、商品を軸にした経営をさらに前に進めてくれると信じている」と語りました。
加えて、53歳という「若さ」も理由と説明。「正解がわからない時代に変革を進めて行くには、トップ自らが現場に立ち続けることが必要になる。それには、体力と気力と情熱がかかせない。若いということはそれだけで大きな魅力」と話しました。
佐藤新社長以外の役員人事は2023年2月13日に発表されました。
副社長
Chief Technology Officer
Mid-size Vehicle Company(President)
CV Company(President)
副社長
Chief Financial Officer
Chief Competitive Officer
事業・販売(President)
北米本部(本部長)
トヨタ モーター ノース アメリカ(株)
中国本部(本部長)
トヨタ自動車(中国)投資(有)
Chief Communication Officer
渉外広報本部(本部長)
Chief Branding Officer
クルマ開発センターデザイン領域(統括部長)
Chief Production Officer
Toyota Compact Car Company(President)
3人の現副社長は、新体制が掲げる3つの重点事業テーマをスピーディーに実践するため、現場のリーダーとして陣頭指揮をとっていきます、と説明しています。
佐藤恒治社長は2023年4月7日に会見を開き、新体制の方針について説明しました。
車づくりについては「エネルギーの未来と、地域ごとの現実に寄り添って、マルチパスウェイを軸に、今後も、多様な選択肢を追求していきます」と発言。バッテリーEVに特化するのではなく、ハイブリッドや水素エンジンなど多様な選択肢を顧客に届ける「マルチパスウェイ」(全方位)の方針継続を改めて示しました。
そのうえで中嶋裕樹副社長は、バッテリーEVについて、「足下のラインナップを拡充させ、2026年までに10のモデルを新たに投入し、販売台数も年間150万台に達します」との目標を発表しました。
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