目次

  1. 今は不要でも準備は進める
  2. まずは人間の仕事との比較から
  3. ジョブローテを機能させるには
  4. AIを絶対視するなかれ

 大企業を中心にAIの活用が進んでいます。外食チェーン大手の吉野家ホールディングスは2019年、アルバイト店員の面接にAIを導入しました。クレジットカード大手のJCBは加盟店の審査及び登録にAIを活用しています。米国のマクドナルドでは、ドライブスルー注文にAIが対応する店舗もあります。

 人手不足に歯止めがかからないなか、業務の一部をAIに置き換えていこうとする動きは、今後中小企業にも波及していくでしょう。経済産業省は22年4月、AIの活用を検討している中小企業向けに「AI導入ガイドブック」を公開しました。「ものづくり補助金」や「IT導入補助金」など、AIを取り入れる際に申請可能な補助金も複数あり、中小企業にとってAIの導入に踏み出しやすい環境が整いつつあります。

「AI導入ガイドブック」(構想検討パンフレット)が示すAI導入のメリット(出典:経済産業省ホームページ https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/AIutilization.html)

 とはいえ、AIを使わずに会社をうまく運営できている実感があるならば、AIの導入に躍起になる必要はありません。AIはあくまで手段であり、目的ではないからです。

 ただし、会社は成長し続けなければなりません。今はまだ不要としても、いずれAIに頼るべきタイミングが来きます。そのときがいつ来ても困らないように、今のうちから準備を進めておきましょう。

 AIを導入するか、人の手で仕事を続けるか判断するために、経営者は双方の実力を比較できるように情報を整理してください。これがAI採用に向けた第一歩です。

 コンビニエンスストアの店員を例に考えてみましょう。

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