ものづくり補助金、2024年も継続へ 新設の省力化枠は最大1億円を補助
経済産業省はものづくり補助金を2024年(令和6年)も継続し、中小企業の革新的な製品・サービスの開発、生産プロセスの省力化に必要な設備投資などを支援する方針です。政府の2023年度補正予算案に関連予算が盛り込まれました。省力化(オーダーメイド)枠や製品・サービス高付加価値化枠(通常類型・成長分野進出類型<DX・GX>)などを創設する予定です。
経済産業省はものづくり補助金を2024年(令和6年)も継続し、中小企業の革新的な製品・サービスの開発、生産プロセスの省力化に必要な設備投資などを支援する方針です。政府の2023年度補正予算案に関連予算が盛り込まれました。省力化(オーダーメイド)枠や製品・サービス高付加価値化枠(通常類型・成長分野進出類型<DX・GX>)などを創設する予定です。
ものづくり補助金とは、経産省によると、中小企業などが行う、革新的な製品・サービスの開発、生産プロセス等の省力化に必要な設備投資等を支援する補助金です。政府の2023年度補正予算案にものづくり補助金も含む中小企業生産性革命推進事業として2000億円を盛り込んでいます。
経産省は、公募を2回程度実施する予定です。
経産省は、中小企業・小規模事業者などに対し、以下の3つの基本要件を目指す3~5年の事業計画に取り組むことを求めています。
申請には、GビズIDが必要となりますので、未取得の場合は早めに申請しておきましょう。ものづくり補助金は、2024年12月10日までに実績報告まで完了する必要があります。無理のない計画で申請してください。
ものづくり補助金は新たな申請類型が設けられる予定です。さらに、大幅賃上げ特例として、補助事業終了後、3~5年で大幅な賃上げに取り組む事業者に対し、後述する申請類型の補助上限額を100万~2000万円上乗せします(大型コロナ回復加速化特例を除く)。
申請類型は以下の3つです。制度の詳細は判明次第、追加していきます。
省力化(オーダーメイド)枠とは、中小企業・小規模事業者が人手不足の解消等を目的とした、生産プロセス等の省力化の取り組みを進めるため、個々の事業者のビジネスプロセスに応じたオーダーメイド型の省力化投資などについて補助上限額を引き上げた申請類型です。
補助上限は750万~8000万円ですが、大幅賃上げ特例が適用されると、1000万円~1億円となります。
補助率は、中小企業の場合、1500万円までは1/2、1500万円を超える部分は1/3となります。小規模事業者などの場合は2/3となります。経産省のリーフレットで紹介している活用イメージは以下の通りです。
熟練技術者が手作業で行っていた組立工程に、システムインテグレータ(Sier)と共同で開発したAIや画像判別技術を用いた自動組立ロボットを導入し、完全自動化・24時間操業を実現。組立工程における生産性が向上するとともに、熟練技術者は付加価値の高い業務に従事することが可能となった。
サービス高付加価値化枠とは、中小企業・小規模事業者が、付加価値の高い革新的な製品・サービスの開発に取り組むために必要な設備投資などを支援する申請類型です。
サービス高付加価値化枠には、通常類型と、成長分野進出類型(DX・GX)の2種類があります。
通常類型の場合、補助上限は750万~1250万円です。大幅賃上げ特例が適用されると、850万円~2250万円となります。補助率は中小企業で1/2、ただし、新型コロナ回復加速化特例の場合は2/3となります。小規模事業者・再生事業者は2/3となります。
成長分野進出類型(DX・GX)の場合、通常類型よりも補助上限額・補助率において重点支援するため、補助上限は1000万~2500万円です。大幅賃上げ特例が適用されると、1100万円~3500万円となります。補助率は2/3となります。経産省のリーフレットで紹介している活用イメージは以下の通りです。
<通常類型>最新複合加工機を導入し、精密加工が可能となり国際基準に準拠した部品を開発
<成長分野進出類型>AIやセンサー等を活用した高精度な自律走行搬送ロボットの試作機を開発
製品・サービス高付加価値化枠については、厚生労働省所管の産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース)を併用できる場合があるといいます。
グローバル枠の補助上限は3000万円です。大幅賃上げ特例が適用されると、4000万円となります。補助率は中小企業で1/2、小規模事業者で2/3となります。経産省のリーフレットで紹介している活用イメージは以下の通りです。
海外市場獲得のため、新たな製造機械を導入し新製品の開発を行うとともに、海外展示会に出展
全枠・全類型で共通する対象経費は、機械装置・システム構築費(必須)、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用料、原材料費です。
グローバル枠のみ、海外旅費、通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費も対象に含まれます。
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