2024年9月の野菜の生育状況及び価格見通し 農林水産省まとめ
農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格見通し(2024年9月)について、主産地からの聞き取りした結果を公表しました。平年を上回る野菜が多い一方、9月前半には、にんじんが平年を下回ってお買い得になる見込みだといいます。
農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格見通し(2024年9月)について、主産地からの聞き取りした結果を公表しました。平年を上回る野菜が多い一方、9月前半には、にんじんが平年を下回ってお買い得になる見込みだといいます。
農水省の公式サイトによると、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化を促し、野菜の供給及び価格の安定に寄与することを目的として、2011年から、主産地、卸売会社等からの聞き取りをもとに、農水省が野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信しています。
2024年9月の野菜の生育・出荷及び価格の見通しによると、平年を上回って推移する見込みなのは、だいこん、ほうれんそう、きゅうり(9月前半)、なす(9月後半)、トマト(9月前半)、ピーマン、ばれいしょ、さといも(9月前半)、たまねぎ(9月前半)です。
「平年並み」とは、平年(過去5か年平均)との比率が概ね90%以上、110%以下であることを示しています。
品目 | 主産地 ( )書きは令和5年 9月の入荷 シェア |
今後の生育及び出荷見通し | 9月の価格見通し (平年(直近5か年平均)比) |
だいこん | 北海道(52%) 青森(38%) |
北海道産は7月の播種時期における干ばつ、天候不順の影響に加え、高温等の影響により歩留まりの低下がみられ、9月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。青森県産は高温の影響により歩留まりの低下がみられ、9月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、9月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
平年を上回って推移 |
にんじん | 北海道(92%) |
北海道産は6月から7月にかけての気温高により生育が良好であり、9月前半は平年を上回る出荷数量で推移する見込み。9月後半は8月の高温と降雨の影響により歩留まりの低下が発生することで、 出荷数量は平年並みとなる見込み。 全体として9月前半の出荷数量は平年を上回り、 価格は平年を下回る見込み。また、9月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈9月前半〉 平年を下回って推移 〈9月後半〉 平年並みで推移 |
はくさい | 長野(98%) |
長野県産は8月の高温と降雨の影響により歩留まりの低下がみられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。9月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
キャベツ | 群馬(79%) 岩手(11%) |
群馬県産の生育は順調。岩手県産は8月の高温と降雨の影響により歩留まりの低下がみられ、9月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、9月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
ほうれんそう | 群馬(42%) 栃木(32%) |
群馬県産の生育は順調。栃木県産は8月の高温の影響により生育不良がみられ、9月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、9月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
平年を上回って推移 |
ねぎ | 北海道(20%) 青森(19%) 秋田(18%) |
茨城県産の出荷が減少し、北海道産・青森県産・秋田県産中心の出荷へと切り替わる。 北海道産の生育は順調。青森県産、秋田県産は8月の高温と降雨の影響により歩留まりの低下がみられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。 全体として、9月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
レタス | 長野(85%) 群馬(11%) |
主産地において、8月の高温と降雨の影響により歩留まりの低下がみられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。9月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
きゅうり | 福島(29%) 群馬(18%) 埼玉(11%) 岩手(10%) |
福島県産・岩手県産に加え、群馬県産・埼玉県産の出荷が増加する。 福島県産・岩手県産は7月から8月の高温の影響等により生育不良等がみられ、9月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。後段産地の群馬県産・埼玉県産の生育は概ね順調。 全体として、9月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、9月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈9月前半〉 平年を上回って推移 〈9月後半〉 平年並みで推移 |
なす | 群馬(38%) 栃木(23%) 茨城(22%) |
群馬県産・栃木県産は7月から8月の高温の影響により、生育の遅れ、花落ち、歩留まりの低下がみられ、9月前半の出荷数量は平年並みで推移し、9月後半の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。茨城県産は、台風、豪雨の影響による歩留まりの低下等がみられ、9月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、9月前半の出荷数量・価格は平年並みで推移し、9月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
〈9月前半〉 平年並みで推移 〈9月後半〉 平年を上回って推移 |
トマト | 北海道(17%) 千葉(17%) 福島(16%) 群馬(11%) |
北海道産・福島県産に加え、千葉県産の出荷が増加する。 北海道産・福島県産・群馬県産は7月以降の高温の影響により花落ち、生育不良がみられ、9月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。後段産地の千葉県産の生育は順調。 全体として、9月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、9月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈9月前半〉 平年を上回って推移 〈9月後半〉 平年並みで推移 |
ピーマン | 茨城(36%) 岩手(34%) 福島(13%) |
主産地では、8月の高温の影響による花落ち、生育不良等がみられ、全体として、9月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
平年を上回って推移 |
ばれいしょ | 北海道(99%) | 北海道産は7月の干ばつの影響により小玉傾向であるものの、降雨による生育の回復を受け、9月の出荷数量は平年並みで推移する見込み。5月中旬以降、主産地における不作傾向を受け、平年を上回る価格で推移しており、価格は徐々に落ち着いてくるものの、9月は平年を上回って推移する見込み。 |
平年を上回って推移 |
さといも | 千葉(67%) 埼玉(19%) |
千葉県産は干ばつの影響により小玉傾向であり、9月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。後段産地の埼玉県産の生育は順調。 全体として、9月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、9月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈9月前半〉 平年を上回って推移 〈9月後半〉 平年並みで推移 |
たまねぎ | 北海道(96%) | 北海道産の生育は順調であり、9月の出荷数量は平年並みで推移する見込み。6月以降、主産地における不作傾向を受け、平年を上回る価格で推移しており、価格は徐々に落ち着いてくるものの、9月前半は平年を上回り、9月後半は平年並みで推移する見込み。 |
〈9月前半〉 平年を上回って推移 〈9月後半〉 平年並みで推移 |
ブロッコリー | 北海道(57%) 長野(34%) |
主産地において、生育は順調であり、9月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
おすすめのニュース、取材余話、イベントの優先案内など「ツギノジダイ」を一層お楽しみいただける情報を定期的に配信しています。メルマガを購読したい方は、会員登録をお願いいたします。
朝日インタラクティブが運営する「ツギノジダイ」は、中小企業の経営者や後継者、後を継ごうか迷っている人たちに寄り添うメディアです。さまざまな事業承継の選択肢や必要な基礎知識を紹介します。
さらに会社を継いだ経営者のインタビューや売り上げアップ、経営改革に役立つ事例など、次の時代を勝ち抜くヒントをお届けします。企業が今ある理由は、顧客に選ばれて続けてきたからです。刻々と変化する経営環境に柔軟に対応し、それぞれの強みを生かせば、さらに成長できます。
ツギノジダイは後継者不足という社会課題の解決に向けて、みなさまと一緒に考えていきます。