小規模事業者持続化補助金とは【2021年コロナ対応】採択率を上げるコツ
小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)の公募が2021年3月31日から始まりました。詳しい申請方法を把握し、自社の経営改革に活用してみましょう。採択されるためのポイント、補助上限や公募スケジュール、申請方法などを解説します。(2021年7月2日更新)
小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)の公募が2021年3月31日から始まりました。詳しい申請方法を把握し、自社の経営改革に活用してみましょう。採択されるためのポイント、補助上限や公募スケジュール、申請方法などを解説します。(2021年7月2日更新)
目次
常時使用する従業員数が20人(商業・サービス業は5人)以下の小規模事業者が、新型コロナ感染拡大防止のための対人接触機会の減少と事業継続を両立させる新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入などの取り組みを支援する補助金です。経営計画や補助事業計画をつくることが求められます。
小規模事業者持続化補助金の補助上限は、100万円、補助率は4分の3です。
感染防止対策費は、補助金総額の4分の1(最大25万円)を上限に補助対象経費に計上できます。緊急事態宣言の再発令による特別措置を適用する事業者は政策加点の他、補助金額総額の2分の1(最大50万円)に引き上げます。
本来、交付決定通知書を受け取った後でなければ、事業に着手できませんが、今回は特例として2021年1月8日以降に発注・契約・納品・支払い・使用された経費はさかのぼって適用できます。
対象となる経費は次の通りです。
そのうえで、下記の5つの条件を満たす必要があります。
補助金交付までの主な流れは次の通りです。それぞれ定められた期日を守ってください。
公募は2021年3月31日に始まりました。申請の受付は準備が整い次第、補助金事務局の公式サイトで案内されます。
通年公募で2021年度内に6回実施されます。各回の締め切りは次の通りです。受け付けの締め切り時間はいずれも17時です。
締切後、申請内容について補助金事務局及び有識者によって審査します。件数によって審査には数カ月かかる場合があります。
締め切り:2021年5月12日(水)
事業実施期間:交付決定日から2022年2月28日(月)まで
実績報告書提出期限 :2022年3月10日(木)
締め切り:2021年7月7日(水)
事業実施期間:交付決定日から2022年4月30日(土)まで
実績報告書提出期限 :2022年5月10日(火)
締め切り:2021年9月8日(水)
事業実施期間 :交付決定日から2022年6月30日(木)まで
実績報告書提出期限 :2022年7月10日(日)
締め切り:2021年11月10日(水)
事業実施期間 :交付決定日から2022年8月31日(水)まで
実績報告書提出期限 :2022年9月10日(土)
締め切り:2022年1月12日(水)
事業実施期間 :交付決定日から2022年10月31日(月)まで
実績報告書提出期限 :2022年11月10日(木)
締め切り:2022年3月9日(水)
事業実施期間 :交付決定日から2022年12月31日(土)まで
実績報告書提出期限 :2023年1月10日(火)
小規模事業者持続化補助金の事務局は、7月2日に「申請のあった7827件について、外部有識者による厳正な審査を行った結果、3512件の採択事業者を決定しました」と発表しました。
採択率は44.9%でした。
申請は、電子申請システム(jGrants)のみで受け付けます。申請者自身が入力してください。申請には「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要となります。取得まで時間がかかりますので、早めのID取得をお勧めします。
公募要領は、小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>補助金事務局の公式サイトからダウンロードできます。
採択されるためには、まずきちんと補助対象であることを確認し、必要な書類が不備なくそろっていることが前提です。その上で、次の審査項目にきちんと答えた経営計画や補助事業計画をつくることが採択率を上げるポイントです。計画には、公募要領で書かれている対象外の経費を含めないように注意してください。
まず必ず計画書に盛り込んで欲しいのが審査項目です。
さらに次の加点項目も盛り込むと採択率が上がります。
緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業又は不要不急の外出・移動の自粛により、特に大きな影響を受けたことから、2021年1~3月までの期間のいずれかの月の月間事業収入が2019年又は2020年の同月と比較して30%以上減少している。
複数の店舗・事業所を有しており、かつ、各店舗・事業所において、継続的に事業(営業)を行っている。
補助事業完了後に以下のいずれかに取り組む。
補助事業完了後の1年間で、給与支給総額を1年で1.5%以上増加させる計画があり、従業員に表明する。
補助事業完了後の1年間で、給与支給総額を1年で3.0%以上増加させる計画があり、従業員に表明する。
補助事業完了から1年後、事業場内最低賃金を『地域別最低賃金+30円』以上の水準にする計画があり、従業員に表明する。
補助事業完了から1年後、事業場内最低賃金を『地域別最低賃金+60円』以上の水準にする計画があり、従業員に表明する。
補助事業における発注先(委託先)を選ぶ上で、1件あたり100万円超(税込み)となる場合は、2社以上から見積をとり、より安価な発注先(委託先)を選んでください。
ただし、事業内容から見積をとれない場合は、随意契約する理由書を実績報告時に提出してください。
中古品は、金額に関わらず2社以上からの相見積が必須です。中古品の随意契約での購入は、補助対象経費として認められません。
補助対象経費の支払方法は原則として銀行振込が必要です。、1取引10万円超(税抜き)の現金払いや、小切手・手形、仮想通貨・ クーポン・特典・ポイント・金券・商品券も認められません。
問い合わせは、補助金事務局が4月中に開設する予定のコールセンターで対応する予定です。それまでは、暫定的に中小企業基盤整備機構生産性革命推進事業室コールセンター03-6837-5929(受付時間:9:00~18:00、土日祝日除く)で対応します。
また、必要に応じて、地域の商工会・商工会議所で、会員、非会員を問わず、助言、指導の支援を受けることができます。
Web質問フォームでも問い合わせを受け付けています。ただし、回答は直接得られず、補助金事務局の公式サイトのよくある質問(PDF方式:964KB)に反映されます。
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